| これからは職人も仕事をとってくる時代だ【栃木県那須塩原市】 |
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| 掲載号: 978号(5/17)8面 | |||
これからは職人も仕事をとってくる時代だ【栃木県那須塩原市】
知識職人の育成で黒字転換職人も技術力のみに甘んじていては生き残れない時代だ。阿久津左官店は職人教育で営業力を強化し、黒字経営への転換に成功した。 今期は経常利益8%アップの予定「これからは知識職人の時代です」こう話すのは職人教育に力を入れ、20年前に父親の跡を継いだ左官店を黒字転換、今期は経常利益率も8%回復させる予定の阿久津左官店(栃木県那須塩原市)阿久津一志社長だ。 同社は年間100件の左官工事を手がけており、売上げは年間5000万円。工務店やハウスメーカーからの紹介工事だけではなく、エンドユーザーから直接工事を請けることで、価格・施工・工期面で自社にとって良い条件で左官技術を提供している。4~5割はエンドユーザーからの依頼だ。 これは、下請け工事のみに徹することなく、自社でも一般顧客からの仕事を得ようと職人教育に力を入れてきた成果だ。 セミナー研修・資格取得を推奨同社には3名の社員職人と、さらに抱えの職人が6名いる。社員職人は23歳・27歳・37歳と若く、阿久津社長は職人の教育には惜しみなく資金と時間を注いでいる。本業である左官技能士の資格取得を推奨するのはもちろん、経営に関する研修セミナーへの参加も徹底している。多い時は売上げの1割を研修やセミナーにあてており、講習代や交通費、宿泊費に年間500万円以上使う年もある。阿久津社長自身も2年間かけて大学院で学びMBA(経営管理学修士)を取得。職人教育の研究を進めている。 デスクワークも当たり前の時代に阿久津社長は、見積り作成や、利益管理、チラシポスティングや知人への工事案内など、デスクワークや営業活動でも力を発揮してもらいたいと考えている。そのため、朝礼を行ったり、清掃活動、地域イベントの開催、接客マナーの向上、またニュースレターの作成も職人たちの大切な仕事としている。 「今はお客様も大変勉強されている時代。職人は技術力だけでなく、お客様からの質問に的確に回答できる知識とコミュニケーション能力が求められるのです」(阿久津社長) 自らの職人教育に対する考え方・ノウハウを詰め込んだ書籍『「職人」を教え・鍛え・育てるしつけはこうしなさい!』(同文館出版)も出版し好評だ。 給料袋に施主からのお褒めの言葉を入れる「我が社では、現場管理を徹底しています。職人の働きぶりで改善してもらいたいところや、またお施主様からお褒めの言葉を頂けばそれらを書面にして給料袋に入れて伝えるようにしています。10年前なら、腕の良い職人の方が立場は上でした。しかしパソコンや携帯電話などあらゆる機械が発達した今は職人も努力をすれば、仕事を自分で獲れるようになります。持てる技術だけでは地位が下がってしまうのです。今後は毎年2人づつ新人社員を入れていきたいと考えています。」(阿久津社長) 【阿久津左官店】
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