パイロット育成にも注力
無人航空機のドローンを使用した、既存住宅のインスペクションが話題を集めている。サービスを提供するのは、災害対策建設協会Japan47(東京都品川区)。同社は、大工や塗装など様々な職人たちが、自分たちの価値向上のために立ち上げた、ドローンによる建物診断を行う一般社団法人だ。現場をリポートする。
ユーザーと一緒に点検
今回のドローン調査は、築51年の2階建て戸建て住宅の検査。(写真1、2)依頼人は東急ホームズ。同社では既存住宅のインスペクションのオプションとして、ドローンによる検査を導入し始めた。(写真4)
ドローン調査において最初に行うのは、近隣への挨拶。これは飛行音を気にする人が居るため。診断中は日常会話と同程度の50~60デシベルほどの飛行音が鳴り続けるため、周囲に配慮する必要がある。その後、すぐに診断を開始する。
パイロットと解説員とユーザーは同じディスプレーを見ながらリアルタイムで映像を確認。(写真3)劣化箇所などの解説を聞くことができる。所要時間は、一般的な戸建て住宅で10分ほど。パイロット2人1組で実施する。
ユニークなのは、実際に現場で施工を行っている職人がドローンのパイロットを務めている点。建物に関する専門知識を持っているので、操縦しながら解説を行うことが可能。また、検査の途中で劣化や損傷が疑われる箇所に近付いて、より細かく確認をするといったことをスムーズに行うことができる。

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