リフォーム業界の実態を明らかにする企画。今回のテーマは「現場調査」の3回目。外装とバスについて各社どのように現場調査をしているのか、6社に調査した。
《質問項目》
(1)リフォーム売上高
(2)平均単価
(3)現調時間と時間配分
(4)現場調査時に持っていくツールは?
(5)現調の結果を何にどう記録する?
(6)現調時にどんなITツールを使うか?
(7)現調時の測り忘れを防止する方法は?
(8)写真の撮り方や撮り忘れ防止の方法は?
(9)測り忘れ以外で、現調の際に起こるミスやトラブルにはどんなものがあるのか?
(10)施主への配慮や徹底しているマナーは?
リフォームワン
「マニアック」な確認事項ずらり、チェックリストで漏らさず現調
新築やリフォーム、不動産事業などを手掛けるリフォームワン(長野県上田市)はユニットバスの現場調査時、独自の現場調査シートを活用している。
現場調査シート。チェックリストには換気扇や分電盤、給湯機、搬入経路など12項目がずらりと並ぶ
同シートは平面寸法の確認、立面寸法の確認、現場のチェックリスト、方眼紙スペースで構成される。特に注目すべきは、換気扇や分電盤などの12項目がずらりと並ぶチェックリストだ。例えば給湯機の項目には「熱源は?」「(ガスの場合) ガス種」「年式」、「交換要否」「ガスメーターの場合号数は?」、浴室現状の項目には「現在の仕上げ状況」「腐食具合」「浴室出入口の床状況(プカプカ・しっかりしている等)」「外壁の補修は」「外壁材は」「シロアリ」などの確認事項があり、細かい箇所までチェックする。他にも、設置階や搬入経路、駐車場などの項目を用意している。
これは、同社が活用していたシートを元にTOTOリモデルクラブの会員と作り上げたもの。山﨑昇社長は「いろんな人のチェックが入っているので、内容はとてもマニアック。現場の声が詰まっています」と語る。
現場調査に持参するツールは現場調査シートやヒアリングシート、メンテナンスの概算価格表、三角スケールなど。
ヒアリングシートは、現場訪問日時や施主の住所、連絡先、要望、築年数、過去のリフォーム履歴、将来検討しているリフォームなどを記入する。「例えば過去にキッチンをリフォームしていたら、キッチンリフォームを受注する可能性は低いということがわかります。一方、検討しているリフォームがわかればご提案することができます」(山﨑社長)
メンテナンスの概算価格表は、建具の調整やブラインドの取り付け、アンテナの交換など約200項目を網羅する。そのため、施主から家の困りごとについて相談されても概算の修理費用を伝えることが可能だ。山﨑社長は概算価格表について「うちの約20年のデータの集大成です」と話す。
施主への配慮や徹底しているマナーは着工前と着工後の挨拶。また、大型リフォームの場合は施主とのLINEグループを作成し、密にコミュニケーションを図る。窓口は営業だが、現場関係者は全員参加して情報を共有。クレームになる前に即時対応することでクレームを防ぐ狙いだ。
「例えばお客様からゴミが落ちていて汚れていると連絡がくるとします。そうなると『申し訳ありません、すぐに伺います』と対応できるじゃないですか。そういう状態を放っておくからクレームになってしまう。常にお客様とコミュニケーションを取れる状態にしています」
(2)約100万円
(3)ヒアリング60分、現場調査30分
(4)現場調査シートやヒアリングシート、概算価格表、三角スケールなど
(5)現場調査シートに記入
(6)特になし
(7)現場調査シートのチェックリストを活用
(8)さまざまな角度から撮る。撮り忘れはない
(9)図面を描かないことなど
(10)着工前、着工後の近隣挨拶。大型改修の場合はLINEグループを活用して密にコミュニケーションする

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