
リフォームを進めるなかで「なぜ必要?」「何のための作業?」という場面に出くわすことも多いのでは。リフォームの工程には、一つひとつ意味があります。「こう教えられたからやる」のではなく、作業の意味を理解することで、知識を深め視野を広げましょう。
壁付けキッチンが一般的でしたが、アイランド型やペニンシュラ型など対面式キッチンへのリフォームが増えてきています。開放的で家族のコミュニケーションが取りやすいなどメリットも多い一方、条件によっては施工できないケースもあり、注意が必要です。
なぜ、対面キッチンにできないの?
壁付け→対面キッチンへの変更には気をつけなければいけないポイントがあります。そのため、条件によっては変更ができない場合も。
キッチンのレイアウト変更注意点
(1) 床の状態
取付箇所が重さに耐えられる床である必要がある。また、既存キッチンがあった場所も痛み具合によって張り替えを検討したい。
(2) レンジフードのダクト位置
天井裏にダクトを通すスペースがない場合、新たに設置が必要。結果的に天井位置が下がるため、天井高が低くなる。梁だと思ったらダクトスペースだった、なんてことも。
(3) 構造壁などがないか
キッチン新設位置に、動かせない柱や筋交いがないか、天井裏や筋交いセンサーを用いて確認する。構造上動かせない場合は、レイアウトを考える必要がある。
(4) サイズ
設置に必要となるスペースが増え、調理スペースや通路の確保が必要。冷蔵庫の幅も忘れずに。特にアイランド型では、左右に通路を確保するためより広いスペースが必要だ。どうしてもと言われたらII型や小さいサイズも検討しよう。
(5) 床下配管(排水管スペース)
床下に排水管を通すスペースがあるか、特にマンションでは注意が必要。直床など床下にゆとりのない構造だと、移動するのが難しくなる。また、スペースがあっても勾配を確保できないこともあり、この場合も移動が困難だ。
!ここに注意!
「図面と目視でチェック」
高層マンションなど、鉄骨造だと構造に左右されにくいが、古いマンションや低層マンションは構造壁のことが多いので特に注意。戸建てでも2×4など、制限されるケースもあり、さらに図面と現況が異なる場合もあるため要確認。梁や柱、筋交いがどのように設置されているかは、設計士に天井裏を見てもらうと安心だ
なんとかして対面にできませんか?
床下排水のスペースがない場合、キッチン新設部分の床自体を嵩上げして配管スペースを作ることもできます。ただし、その部分だけ高さがあがってしまいますし、段差ができてバリアフリーになりません。天井高も低くなってしまうので、開放感を出したくて対面にしたのにかえって窮屈に感じられてしまうことも考えられます。
!ここに注意!
なぜ「対面にしたいのか」を聞き出そう
「ダイニングからシンクが丸見えにならないようにしたい」というお客様。シンクを対面に持ってくる必要がありますが、床下配管が取れないマンション、床に段差は作りたくない。そこで、キッチン高を80cmにして、シンクの下を5cm嵩上げし、配管を通したL型キッチンに仕上げました。配管が長くなり、流れに支障があるかもと苦肉の策ではありました。ただ開放的にしたいだけなら、カウンターを作って作業スペースを設けるだけでも印象が変わります。

知っててよかった「室内循環フード」
IHコンロ限定ですが、配管のいらない室内循環フー ドに助けられました。従来の換気型フードと違い、 汚れた空気をきれいな空気にして室内に戻すという もの。これにより、配管を外して天井高を高くする ことができたいのです。梁が邪魔で移動できない現 場でも役立ち、提案の幅を広げてくれます。




腰壁付き対面キッチン
フルフラット対面キッチン






