ドア 「通気遮音ドア」
シックハウス対策に有効な換気設備がしっかりしていて空気の通りもよく、室内の会話も聞こえずプライバシーも守ってくれる...そんな都合の良いドアがあったらどこの家でも欲しいもの。掃除機のモーター音をひそひそ声レベルまでミュートしてくれる通気遮音ドアが注目されている。
扉の上下から空気が出入りするが、ガラリがないため、デザインはすっきり
建具・ドアメーカーの阿部興業は、開放的な通気と気密性が求められる遮音の相反する機能を1つにした通気遮音ドアを開発した。
2003年以降、建築基準法の改正により、換気設備に関する義務が一般住宅へも定められた。それは従来の自然換気とは異なり、24時間、強制的に室内の空気の入れ替えを自動的に行う換気設備の導入義務だった。これに伴い部屋の換気設備は急速に普及した。例えば開きドアは、扉と床面の間に10ミリ以上の隙間をつくるアンダーカットが推奨され、住宅の重大な問題として挙げられていたシックハウス対策にも有効な手段として急速に知られるようになった。
しかしドアに隙間があれば室内外の音が漏れてしまうという問題が起きた。トイレ使用時の音、会話の内容といったプライバシーの漏洩につながるからだ。そこで音を遮りながらアンダーカット以上の通気性のあるドアが考案されたのが、通気遮音ドアだ。
その仕組みは次の通り。まず気流がドア内部全体を上下に通過するように、特殊な骨組み構造(特許出願中)を採用した。ドア表面に通気孔やガラリをつける方法にくらべ、デザインの自由度が高まる。音は、大部分を表面材の下地一面に設置した遮音材ではねかえし、通過する空気音は内部の骨組みに取り付けた吸音材で拡散させる。この吸音材は骨組みの振動を抑える働きも果たす。
これにより音は約27dbダウン。騒音でいえば、トイレの洗浄音・普通の会話・テレビ・掃除機などの生活音(60db)がささやき声レベルまで落ちる。通気遮音ドアの価格は通常ドアの約2倍で14万円程度。表面材の種類も揃っている。まず使用音が気になるトイレのドアリフォームにオススメ。

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