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リバーシブル畳大丸白倉商店

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厚みはわずか12~15mm

リバーシブル畳 「ささまめこ」

ささまめこ

簡単に部屋のイメージチェンジができる

 厚みわずか12~15mmで両面利用できるリバーシブル畳が誕生した。「ささまめこ」と名付けられた同商品はフローリングと畳、畳とカーペットなど表と裏の素材を自由に選べるため、引っくり返すことで、簡単に部屋のイメージチェンジができる代物だ。開発に成功したのは北海道旭川市の畳卸問屋、大丸白倉商店。北海道の優れた商品に与えられる「北のブランド2012」にも認証されており、旭川発の新たな商品として注目を集めている。

 「畳の市場は30年前から比較すると5分の1になりました。なくなりはしませんが、需要減がとても大きな中で生き残るために何が必要かを考え、新たな畳の製造に着手しました」。白倉龍一社長は開発の経緯をこのように話す。

 ただ、構想から実際の商品化には5年という長い年月がかかった。特に難しかったのは20を切る厚みの実現。畳表には和紙やポリプロピレンといった新素材を利用していたが、薄くしたためにはみ出した素材を中に折り込むことがうまくいかなかったのだ。

 「色々な接着剤を試したのですが、くっついてくれないのです。接着させるには固定させて1時間もかかってしまう。それでは製造コストがかかりすぎてしまいます」(白倉社長)

 苦悩の続く中、解決のヒントは家具などの接着に使われている高周波接着技術にあった。この接着技術は電磁レンジにも利用される高周波で、短時間で接着剤を硬化させる技術。さっそく機械を導入し接着を試みると、接着時間はわずか10秒に縮まった。「高周波接着機器のおかげで生産コストを7割ほど下げることができました」と、白倉社長は商品化を実現した当時を振り返る。

 この「ささまめこ」、受注後のオーダーメードで製造となっているため、各部屋に合わせてピッタリと作り上げる。価格は半畳一枚で3万4000円(上代)となる。

 現在は商社の高島が総代理店となったため、全国への発送が可能だ。

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