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生き残るカギは「付加価値の提案」アメリ...

2013年12月4日

生き残るカギは「付加価値の提案」 アメリカ住宅建材セミナー

メルパルク横浜
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 米・ワシントン州政府商務局は「2013年冬期アメリカ住宅建材セミナー」を横浜で開催した。「米国の工務店ビジネス」がテーマとなっており、ワシントン州シアトルでトップレベルのリフォーム実績を持つサッカイホームズの酒井利英社長が講演した。同氏は工務店経営のほか、日本の中小工務店向けに経営支援を行っている。

 同氏のセミナーテーマは「大きく変わるリフォーム市場に利用できる経営術」。中古住宅の流通・リフォームに重点を置き始めた日本の住宅マーケットの中で活躍するための経営ノウハウを披露した。

 酒井氏は差別化戦略の1つとして、リフォームだけにとどまらず、新築注文、不動産売買仲介、買い取り再販、建て売り分譲など、多様な住宅を提供できる体制作りがカギと指摘した。中でも不動産ビジネスにチャレンジすることが重要だと強調し、自社で手掛ける「フリップ」事業を紹介した。 「これは中古住宅を買って、リフォームして売るというビジネス。アメリカでは、リフォームでも構造計算が必要で、確認申請が下りるまでに4~6カ月かかります。中古住宅を買ってもすぐに着工ができません。そこで、その間は賃貸に出します。その後、賃貸としての資産価値があるかどうか判断し、そのまま運用するか、リフォームして売るかを決めます」(酒井社長)

 そして、販促の工夫として「ショーケース」というノウハウも披露。これは完工した家にリフォーム検討ユーザーを集めてホームパーティを開くというもの。団欒しながら、どんなリフォームをしたのかについてホームオーナーが語っていく。 家の中にはビフォーの写真が貼られ、リフォームの魅力がわかるようにしている。中には宿泊してその住み心地や機能を体感してもらうケースもある。

 酒井氏は、「日本と同じく、アメリカでも工務店の生き残りは厳しい。今後は付加価値を提案していくことが必要」と話した。

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