中古リノベ成長のポイントは「提案力」「ワンストップ対応」「スピード感」 《リフォーム産業フェアセミナーリポート》
[セミナータイトル]
「中古リノベ」で売上高2ケタ増!"需要創出"で500万円以上の受注を次々獲得する方法
マエダハウジング 前田政登己社長
平成7年、広島県安芸郡に設立したマエダハウジング。現在は6店舗を展開し、従業員44人、年商15億円企業に躍進。事業ドメインに「家族の幸せ住空間創造業」を掲げる。
さまざまな形態の店舗を試した時期
広島から参りました前田です。弊社は、自動車のマツダ本社のある安芸郡府中町に本店を置き、他に5店舗ございます。
私はもともと、マツダの海外サービス部に勤務しておりました。その後、リフォーム業界に転職し、平成7年に法人登記。12年には水まわりのリフォームを主体にし、軌道に乗りました。
ただ水まわりの店は、将来的に競合が激しくなると思いましたので、17年には自然素材とデザインに特化した大型リフォーム店をオープンしました。この店を出した頃、平成18年の売上高が5.1億円。お客様にも認知され、翌年にはグンと伸びました。
20年は7億円位。しかし、リーマンショックでピタリと止まりました。1,000万~1,500万の大型案件は、景気がいい時は伸びますが、一旦有事が起こると止まります。これは何か考えないといけないと案じたのが不動産でした。
不動産参入のきっかけとその問題点
実際の不動産参入は、あるエピソードがきっかけになりました。お客様から「中古住宅を買い、リフォームしたい。銀行に資金計画に行きたいが、リフォームの金額がよく分からない」と相談を受けたことです。
半年後、その方が「大手の不動産屋さんで仲介、紹介された工務店でリフォームをしたが、どうも思うようにならなかった」と再訪されました。弊社のホームページや雑誌を見て、やはり相談したいと。
入居中でしたがリフォームをさせていただきました。この出会いから、不動産仲介とリフォームをパックにした提案ができると考えました。
また7年ほど前から、同様の来店が増えていました。でもリフォームの見積もりを出してもなかなか決まらない。なぜかというと、その前に不動産会社がリフォームの話もつけている。では実態はどうなのか、多くの不動産の営業マンに聞いてみました。「早く売りたいから、そうするんです」との答えが返ってきました。
私は、お客様が一生住む家なので希望があれば結果的に高額になろうが、こちらが提案してお客様のニーズを満たすのが私どもの仕事だと考えていました。しかし、営業マンたちは「それは理想論だ」と。
そこで逆の発想をし、不動産営業で売買仲介した後もお客様とずっとお付き合いするような関係性を築けば、チャンスがあると考えた次第です。
参入後の問題点は2つありました。まずは、人の定着。宅建資格を持つ社員がいませんでしたので、資格者を採用したのですが何度も行き詰まり、不動産未経験でしたが元貸し衣装の営業マンが入社して以来、まわり始めました。
次に、中古リノベの集客問題。後発がすべてに手を出すのは無理だと、当初からリフォームに絡む不動産仲介しかしないと決めていました。しかしうまくいかず、さまざまな方に教えを請いました。
「不動産だけの単体で収益が出るようにしないと。究極はリフォームにこだわらず、新築仲介、土地仲介も考えた方がいい」とアドバイスを受け、今は新築の建て売り仲介や、土地仲介をして新築の提案もしています。
マエダハウジングの実績は、昨年度が13億5,000万円。マエダハウジング不動産は8,700万です。中古リノベーションの実績は、自社マエダハウジング不動産からの紹介が約3億。他の不動産会社からの紹介は1.8億。
弊社は、中古を買ってリノベーションの単価をできるだけ高くしたいと考えていますので、中には1,000万~1,500万の購入物件よりも高いケースもあります。

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