愛知の老舗工務店が描く成長戦略
2月10日にジャスダック、名証二部に同時上場した安江工務店(愛知県名古屋市)。同社は昭和45(1970)年に創業した老舗の工務店。異業種参入が増え、ますます競争が激化するリフォームマーケット中で、今後どのような成長戦略を描くのか。
社員数は100人超
安江工務店は愛知県名古屋市を地盤に10店舗の拠点を展開するリフォーム店。社員数は104人で、パートなどを含めると130人を超える。昭和45年創業、50年設立と地元では歴史ある工務店の一社で、有力リフォーム店としてよく知られた存在だ。
創業時は元請けと三井ホームの下請けがメーンで、経済成長とともに年商16億円まで拡大したが、バブル崩壊とともに売り上げは右肩下がり。だが、1994年に現社長の安江博幸氏が社長に就任し、リフォーム専業に事業を切り替えたところ業績が拡大。チラシによる販促、多店舗展開を図ってきたことがきっかけで伸びていった。
愛知に網の目出店
特に2010年以降は出店ラッシュ。2010年には北店、11年には東浦知多店、13年には春日井店、豊田店、一宮店、そして昨年は名古屋駅前の大名古屋ビルヂングに出店。その間、不動産事業部と新築事業部も立ち上げており、3つの事業で拡大してきた。
直近の決算は2016年(平成28年)12月期。売上高は約38億円。経常利益は約3億円だ。売り上げのうち、約30億円がリフォーム事業で全体の8割を占める。戦略の特徴はドミナント出店。営業エリアを車で30分圏内に限定し、そのような店舗を近場に出店していくというスタイル。営業効率を高められる点がメリット。安江社長は「小さな工事から大きな工事まで何かあればすぐにスピード対応できる。住まいのかかりつけ医というイメージ」と話す。

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