南勝、インスペクションで売り上げ拡大《リフォーム産業フェア2018経営者セミナーリポート》
年間1000件の検査実績
インスペクション(建物状況調査)をメインとする一級建築士事務所として2011年に創業した南勝(大阪府大阪市)は、日本全国の建築士と連携することで、年間1000件の検査実績を持つ。同社の印南和行社長が、インスペクション事業で成功するポイントを実例とともに語った。
【講師】 南勝 代表取締役 印南和行 氏
【タイトル】 中古住宅診断はここに注意せよ!年間1000件の検査実績を持つ企業が診断実例を紹介する。
インスペクションの注意点
インスペクションを専門とする南勝は、中古戸建ての検査に加え、新築マンションや新築戸建ての内覧会にも同行し、「契約前に施工不良がないか調べてほしい」という依頼者の不安を解消している。また、すべての検査を一級建築士が行い、日本全国に対応しているのが特徴だ。
インスペクションのポイントは「依頼者と信頼関係を築くこと」と印南社長。その上で、検査時に注意すべき点があるという。
まず、依頼者に判定基準を伝えておくこと。
「劣化状況の判定は0か100ではなく、国土交通省が定めたインスペクション・ガイドラインに沿って行います。許容範囲だから問題なしと判定した場合に、判定基準を伝えていなければ、見落としではないかと不信感につながる可能性があるからです」
また、道具の取り扱いにも注意が必要だという。
「物を落とすと床を傷付ける可能性があるので、ペンやデジタルカメラにはストラップをつけるようにしています」
さらに、無理な検査はしないこともポイントだとも。
「お客様のためにもっと奥まで見てあげたいという気持ちが優先して、天井点検口の周りの天井を割ってしまったケースが何度もあります」このことから、無理をせずに検査できる範囲を伝えることも重要と考えている。
検査がきっかけで大きな収益に
印南社長は、インスペクションをきっかけに別の事業が拡大している点にも言及。現在、三つの事業にニーズが発生しているという。
一つ目はリフォームマネージメント。設計図の作成からサポートし、リフォーム会社の相見積もり、工事中の検査といった、建築士として行う業務を管理する。

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