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"築年数をリセットする"2500万円で...

2014年6月17日・18日

"築年数をリセットする"2500万円でも「安い!」と言わせる勉強会 《リフォーム産業フェアセミナーリポート》

東京ビッグサイト 西2ホール
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セミナリポート14

[セミナータイトル] リフォームは空白のマーケット! わずか5年で年商20億円!
展開受注単価2200万円以上のリフォーム術!

夢ハウス 大沼勝志社長夢ハウス 大沼勝志社長

よくある「地元の工務店」だった夢ハウスは、デザイン性が高く高品質の無垢材を"武器"に、大規模リフォーム「リセット住宅」を2009年に開始し、年間20億円の売り上げを記録するほどに成長した。その秘密は、品質の高さだけでなく、提案の仕組みにもあった。

リフォームでも完成見学会開催

 夢ハウスの代表をしております大沼です。

 今日は、平均単価2200万円、売上高20億円の秘密ということで、「リセット住宅」のご説明をさせていただきます。

 リセット住宅とは、"築年数をリセットする"大規模リフォームのことです。始めたのは2009年ごろのことです。もともと当社は年間180棟程度の新築を行う工務店でした。しかし、2009年ごろから、新築の仕事が取りにくくなってきました。そこでリフォームを始めるようになったのです。当初は私1人で担当し、年間2億円程度の売り上げでした。

 これが20億にまで伸びたのは、効率よく受注するための仕組みを作っているためです。新築ではよく完成見学会を開催しますが、当社ではリフォームでも行っています。この見学会に最低3回は来ていただいて、夢ハウスのファンになっていただく。そして、お客様の方から「やりたい」と言わせる。お客様は追いかけてはダメなんです。また、お客様をランクアップさせる勉強会も開催します。平均単価は、2012年には2200万円でしたが、2013年には2480万円。これでも「安い!」と言ってやってくださるのは、勉強会でリセット住宅をしっかりとお伝えしているからです。

 普通、70坪もあれば「リフォームよりも新築した方がいい」とお勧めしてしまいますよね。しかし、実際に新築にすると、解体費用に地盤調査が必要になる。重機を入れるなら外構にも手を入れる。それだけで数百万円になることもある。また、確認申請が必要になり、税金もかかる。

 こうしたことまで考えると、リフォームの方が1000万円くらい安くなることもあるんです。「家を建てる」ことだけでなく、住むことまで考えて、トータルで提案することで、お客様の信頼を得て、受注にまでつながるのです。

 もともと当社は新築だけを扱う工務店でした。その当時は見学会にいらっしゃるお客様のうち、成約にたどり着くのは50%程度。しかし、リセット住宅を始めてから、成約率は70~80%にまで増えました。新築では「自由設計」「規格住宅」、そして大規模リフォームである「リセット住宅」。

 これを3本柱に、それぞれの長所短所をしっかりとご理解いただいたうえで、どちらが良いのかお客様としっかりと見極めること。これが成約率向上につながっていると思います。

新築よりも800万円安い

 リセット住宅のモデルハウスも作っています。敷地70坪、建屋は45坪程度。このモデルハウスを例にとると、玄関部分の減築をしながら、骨組みまで一旦解体し、屋根の向きを変えるリフォームをしています。

 これを見たお客様は全員が全員「新築じゃないの?」と驚かれます。このケースでは、伝統的な「田」の字型の間取りの壁を取り払い、風通しを良くして熱効率を向上させるなどのリフォームをしています。床下の湿気対策、壁の断熱性能の向上もします。二階部分の増築はしましたが、吹き抜けにしているため、確認申請は不要。そうすると、新築だと固定資産税など税金も含めると3500万円程度になるのに比べ、800万円ほど安い2700万円で新築同様のリフォームができるのです。

 リセット住宅のポイントは、「耐震」「耐久」「省エネ」「健康」の4つだと考えています。

 新潟は大きな地震を経験していますから、耐震はお客様の大きな関心事です。リセット住宅では、骨組みまで解体し、筋交いにこだわらず、面材で補強するため効率よく耐震補強をすることができます。しかし、大切なのは、お客様の耐震に対する意識を酌むこと。耐震性能を最優先に考えた場合、新築の方が安く確実にできることがあります。その場合は、リセット住宅にはこだわらない。新築の提案に切り替えればいい。

 耐久性は、新潟の場合主に湿気対策になります。そのため、壁も床下も全部開ける費用もあらかじめ見積もりに入れておくようにしています。開けて何もなければ費用はお返しすればいいんです。お客様に「安心」していただける提案をすることが、後々の信頼にもつながります。

 信頼を得るには、「家を建てて終わり」ではいけません。そのために住むうえでのランニングコストも考えてあげる。その1つが「省エネ」です。当社では、無垢材を売りにしていますが、同時に遮熱シートも独自に開発するなど、断熱性能向上にも力を入れています。リセット住宅でリフォームすれば、家の風通しや熱効率も考えて設計していますので、夏はクーラー1台、冬はストーブ1台で快適な住宅にすることができます。

 「健康」も近年大きな関心事です。当社では、ホルムアルデヒドなどに由来するシックハウス症候群に最大の注意を払っています。

相見積もりに負けない提案

 リセット住宅の特徴は4つあります。まず競合相手がいません。住宅メーカーが入りにくい技術屋の市場です。大手リフォーム業者と相見積もりになったこともありますが、負けたことがありません。次に予算の提案がスムーズであること。お客様の要望に合わせて優先順位をつけ、予算に合わせて優先順位の低いものから削っていけばいい。よく「300万円でリフォームしてくれ」なんて話がありますが、そういう金額優先のリフォームはクレームの元になります。

 次に、技術力を前面に出した提案ができるということ。これだと現場監督だけでも営業できます。

 また、技術ありきだと「オマケしてくれ」という話にならず、価格競争に陥ることも避けられます。また、完了時の満足度が非常に高い。新築よりも高いのです。なぜか。リフォームで新築より安いのに、新築並みの出来栄えを見せているからです。また、新築は「ゼロ」からのスタートですが、リフォームは「マイナス」からのスタートなので、満足度も自然と高くなるのです。

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