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2014年6月17日・18日

キーワードは「経年美」、古くなるほど表れる価値訴求 《リフォーム産業フェアセミナーリポート》

東京ビッグサイト 西2ホール
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セミナリポート14

[セミナータイトル] 中古戸建再生で年商21億円!
既存住宅を"宝の山"に変えるリノベーションビジネス解説

 八清 西村孝平 社長

八清 西村孝平 社長

京町家のバリューを活用したリフォームと、賃貸・宿屋への転用など多角展開で年商21億円を売り上げる京都市の八清(はちせ)。その成功の秘訣は、従来の住宅査定ではネガティブな「古さ」を「付加価値」に転化したことにある。「京町家でなくても可能」と話す西村孝平社長が、その方程式を語った。

15年前から中古扱い

 八清の西村です。当社は京町家を扱った商品が主力ですが、京都じゃなくても、同じことはできる、そんなことをご説明したいと思います。

 当社は繊維業で創業し、1963年から不動産を扱い始め、建売をするようになりました。初めて中古物件を扱ったのは1999年です。建て替えしようと思って購入した土地でしたが、市内の防火地域で木造はNG、狭すぎて耐火構造にするのも難しい。それで思い切って改装で売ることにしたのです。このときに「リ・ストック住宅」を発案し商標登録。当時は建売の競合が非常に多かったため、中古住宅の再生が当社の生きる道だと決めて本格的に取り組むようになりました。

 リ・ストック住宅とは築30年以上の建物評価のない古い家を今風のライフスタイルに合わせて改装したもので、物件調査をしっかり行う、定期アフターメンテナンス付きなど6つの特徴があります。耐震に特化した「リ・ストックEP(Earthquake Proof)」、今で言うバリアフリー住宅に相当する「リストック住宅SOFT」、防犯性を高めた「リ・ストック住宅SG(SecurityGuard)」、女性向けの「リ・ストックウーマン」などのバリエーションも開発しました。

 さて、ここで考えたいのが不動産の価値についてです。ビンテージジーンズやロレックスの時計など古くなると価値が出るものがある。しかし、家だけは年数とともに価値が減っていく。日本の住宅査定では、特Aの良い建物でも25年経てば新築時の10%の評価しか与えられません。アメリカではリフォームによって住宅の価値は上がりますが、日本ではその評価ができない。その市場経済の差は500兆円にも上ると言われています。

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