住宅用太陽光発電や蓄電池システムの販売・施工・メンテナンスなどを行うトラーチ(奈良県奈良市)は、SNSの活用で人手不足を解消している。約1年前からSNSを開始し、現在月100〜120件の求人応募がくる。また、離職防止にも取り組み、約1年間退職者が出ていないなどの成果が表れている。
1案件5万円を先輩社員に支給
実力評価を発信
「【悪用厳禁】絶対にNOを言わせない営業テクニック」と題した動画では、稲場社長と双子の弟の康祐専務取締役が営業テクニックを解説
同社は大手就活サイトや自社のホームページなどで求人を募集しているが、求人応募者の約7割は同社を知ったきっかけとして稲場基泰社長と双子の弟、康祐専務取締役が「稲場双子社長」名義で発信しているTikTokやインスタグラムを挙げる。
TikTokではトーク術や社員インタビューなどを発信している。例えば再生回数約11万を稼ぐ「【悪用厳禁】絶対にNOを言わせない営業テクニック」と題した動画では、稲場基泰社長と双子の弟の康祐専務取締役が営業テクニックを解説。顧客に「NO」と言われる可能性がある選択肢ではなく、顧客が選ぶ前提の選択肢を用意することが重要と語っている。一方、インスタグラムでは同社の職種についての説明や社員インタビューなどを発信。例えばある投稿では、同社の働き方ややりがいなどについて解説している。まず拡散力があるTikTokでユーザーの興味を引き、インスタグラムで会社の理念や雰囲気、取り組みなどを伝える流れを意識する。フォロワー数はTikTokが約3万1000人、インスタグラムが約1万2000人。
ターゲットは自分を変えたい、挑戦したい若い世代。稲場社長は「年功序列ではなく、実力で評価していることを発信しています」と語る。SNSを見て求人応募をした内定者からは「会社の雰囲気が良く、この人たちの元で働きたいと思った」などの声が上がっている。
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