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大掛かりな工事は不要、床の下から施工する断熱

大掛かりな工事は不要、床の下から施工する断熱

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 窓や壁の断熱は一般的になってきたが、それだけでは不十分だ。冬の冷気が上がる足元に断熱材を入れると効果的だ。床を剥がす大掛かりな工事の必要がない、床下からの断熱施工法がある。

■床の温度比較

フクビ化学工業 床下断熱の施工前と施工後とで、暖房開始から85分後の床の温度をサーモグラフィーで比較する床下断熱の施工前と施工後とで、暖房開始から85分後の床の温度をサーモグラフィーで比較する。
断熱材を入れた後では、床下に熱が逃げていないのが分かる
写真提供/フクビ化学工業

床下から手軽に断熱

 室内の温度を保つためには、窓や壁と同様、床の断熱も有効だ。

 室内側から施工する場合は、床材を剥がす大掛かりな工事となる。手軽に行えるのは、床下からの断熱施工だ。点検口から断熱材を搬入して床下に入って施工できるため、リフォームに適している。室内で家具などの移動を行う必要はなく、工事中も通常の生活が送れる。工期は1~2日程度で済む。

■施工例

フクビ化学工業 施工例床下から断熱材を貼り、専用の断熱受けリングで止める
写真提供/フクビ化学工業

大引きと根太間の断熱

 床下には気流があり、冬場の底冷えの原因となる。

 床下の大引きと根太間、双方に断熱材があると気流からの冷気の侵入が遮断される。

■搬入と施工の例

マグ・イゾベール グラスウールの断熱材で、マット状(上)とボード状の搬入と施工の例(下)グラスウールの断熱材で、マット状(上)とボード状の搬入と施工の例(下)。
既存の断熱材の有無や、気流によって適切なものを選びたい
写真提供/マグ・イゾベール

種類の多い断熱材の形・素材

 床下からの施工に使える断熱材には、いくつかの種類がある。

 発泡プラスチック系は、床下の大引きや根太間に填め込み施工する。ボード状で、たわみが少ないのが特徴。寸法の調整は、丸ノコやカッターで簡単にカットすることができる。

 グラスウールやポリエステルなどの繊維系には、マットタイプ、ボードタイプがある。現場の状況にフレキシブルに対応するマットタイプは圧縮できるため、床下点検口から搬入できる。ボードにはスリットが入り、同様に搬入が容易だ。透湿防水シートが気流止めとして活用できる。

 その他、ウレタンの現場発泡断熱材などがある。

フクビ化学工業 ボード状の発泡プラスチック系断熱材の例ボード状の発泡プラスチック系断熱材の例
写真提供/フクビ化学工業

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