(写真:田村信也社長)

TOTOの経営環境に今、大変化が起きている。かつては同社の稼ぎ頭だった中国事業が赤字に転じ、一部工場を閉鎖。その一方では、米国のウォシュレット販売が絶好調だ。さらに、かつてお荷物事業だったセラミック事業が全体利益の半分近くを稼ぎ出す│ まさに、業績内容が一変している。今、TOTOで何が起きているのか。そして主力の日本住設リモデル事業はどうなっているのか。今年4月に社長に就任し半年を経た、田村信也氏に聞いた。
売上高1兆円へ──新領域伸ばし利益率12%に
アメリカでの売上高、中国と逆転
中国事業で赤字
──社長就任早々に発表された2025年3月期の決算では、中国事業の売上高が前年比で2割減で赤字となり、2工場閉鎖によって341億円の減損計上になるなど、大変でしたね。
新築不動産のバブルがはじけたといってもいいですね。不動産市況がバブルの状況になると、政府がある程度金利上昇を抑えるなどの締め付けをすることはあるんですが、今回、一気に全滅に近いぐらいの締め付けでした。それに加えて、そこに何か延命策、延命治療のようなものが出るのかなと思ったらそれもなかった。その結果、中国国内のデベロッパーが軒並みダメになってしまいました。
──ピークでは1000億円近かった中国事業が今期計画は525億円と半減です。しかしこの業績悪化には、現地の競合ブランドが力をつけてきたという面もあったのでは。
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