生活の困りごとを解決するサービスを提供することで、リフォーム見込み客を増やしたり、リピーターになってもらったりするケースが相次いでいる。本業はリフォーム業だが、暮らしの不満を解消するというより幅広いサービスを展開することで、本業との相乗効果を狙う企業をレポートする。
でんかのヤマグチ
庭木の水やりまでお手伝い
「ご用聞き」徹底で年商9億円
「お客様のほとんどが60代以上です。そこで、免許を返納した方のお買い物を代行したり、代わりに雪かきをしたり、毎日無料でご用聞きをしています」。こう話すのは家電販売とリフォームで年商9億円のでんかのヤマグチ(東京都町田市)の山口勉社長だ。
ご用聞き営業課は、即日対応を徹底
同社では大々的なリフォームのチラシを打つといった販促を一切せずに担当3人で年間2億4000万円のリフォームを売り上げている。また、近隣には大手家電量販店があるにも関わらず6億6000万円もの家電売り上げがある。
街の小さな家電ショップがこれだけの売り上げを生み出せるわけは、約6500世帯のOB顧客の生活の悩み解決に重点を置いたご用聞きサービスにある。冒頭で山口社長が語ったように、シニアのどんなお悩みにも対応するのが同社の売りだ。
「買った家電の使い方がよく分からない」といった相談は当然。「しばらく家を空けるので植物に水やりをしておいてほしい」といった普通の会社では断るような相談にも対応する。部材や人工が必要なものは有償だが、それ以外は基本無料だ。

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