リフォームを手掛けるゆめや(兵庫県神戸市・年商7億2000万円)は、マンションリフォーム売上高5億2000万円で、マンション比率が72.2%と高い。その理由は神戸はマンションが多いという地域の特性もある。「特に、人工島の六甲アイランドはマンションが多く、7000世帯ほどあります」と盛静男社長は話す。
事例集100冊以上
リフォーム図書館には数多くの施工事例集があり、自由に閲覧ができる
同社は3つのことに力を入れてマンションリフォームを伸ばしている。1つ目はリフォーム図書館の活用だ。同社は110坪ほどのショールームを展開している。ショールームではキッチン、バス、洗面化粧台、トイレなどの住設機器やクロスやフローリングなどの建材など、リフォームで必要なものを一通りそろえている。
そのなかでも特徴的なことは、一角にリフォーム図書館を併設していることだ。そこでは施工事例集を数多く置いている。マンション、戸建て、それぞれ100冊以上ある。施工事例集には、施工前後の写真や工事期間、工事内容、工程表、金額、仕上げ表、顧客のコメントを掲載。それを見ながら顧客は、自分の家の間取りに近いものを探したり、したいリフォーム工事をしている物件を探して、予算組みを考えたりできる。
この図書館は2000年ごろに建てられた。1995年に阪神淡路大震災があり、被災した物件の改修が必要になった。その時にさまざまな地域から多くのリフォーム業者が来て、着手金の持ち逃げや雨漏り工事で直らないなど5年ほどの間でトラブルが多発して、同社への相談も多数あった。「もちろん騙す業者が悪いですが、施主様ももっと勉強をした方が良いと思いました。図書館のようなところで、勉強ができればと考えて、リフォーム図書館を始めました。施工事例集をたくさん置いて、どのような工事をしたらいくらくらいかかるか分かるようにしています」と盛社長は語る。

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