島根電工、「住まいのおたすけ隊」小口工事増加《リフォーム産業フェア 経営セミナーリポート》
島根県松江市を中心にした半径5~6km圏内で、約8割の仕事を受注。あえて商圏を絞り込むことで2016年度に、168億円を売り上げたのが、電気、水道、空調工事を手掛ける島根電工だ。荒木恭司社長が「期待を超える感動」を経営理念に、自社の戦略を語った。
【講師】 島根電工 荒木恭司 社長
【タイトル】 ローカルエリアでもリフォーム売上72億円!
小口工事3万5000件を行う「住まいのおたすけ隊」のすべてを教えます。
大口専門から小口へ舵を切る
松江市に本社を置く島根電工は、1956年創業。創業当時の顧客は官公庁や大手ゼネコン、地元工務店だったが、建設業界が低迷し始めた97年頃から、公共事業などの大口工事専門から、小口工事の受注へ舵を切る。
「当時、私は常務。社長や会長へ提言すると『公共工事がなくなるわけがない、うちは潰れない』と叱られた。しかし年3%ずつ仕事が減らされている業界の現状に、強い危機感を覚えた」(荒木社長)
大口工事しかやらないという世間のイメージを払拭するため、親近感のあるコマーシャルを制作。困ったことは即解決、あなたの住まいを助けたいと呼びかける「住まいのおたすけ隊」というCMをきっかけに、小口工事の依頼が増加。同時に、追加工事や営業担当が提案し受注できた工事、家屋のリフォームなど100万円を超える工事も増えた。
小口工事の受注を増やそうと制作したCM
社員もファンになってもらえる経営を
「ピーター・ドラッカーの『顧客の創造』という考え方がヒントになった。小口工事によって、新規開拓だけでなく、新しい提案によって新たな仕事を生みだす仕組みづくりができた」(荒木社長)

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