首都東京大学、健康に長生きするための住まいづくり《リフォーム産業フェア 経営セミナーリポート》
NNKをPPKにする
健康長寿に関する研究を行ってきた首都東京大学(東京都八王子市)の星旦二名誉教授は、ただ長く生きるのではなく、健康を全うすることが大切だと話す。根源的予防といわれる「0次予防」の観点から考えた「住環境の整え方」とは。
【講師】 首都東京大学 星旦二 名誉教授
【タイトル】 リフォームで要介護になるのを防ごう! 長寿を全うするピンピンコロリの家づくり
元気に長生きするために
「健康長寿を全うすることをピンピンコロリと言います。一方、寝たきりで長く生きることを何と言うかご存知でしょうか?NNK、ネンネンコロリと言うんです」(星教授)
NNKをPPK(ピンピンコロリ)にする方法を40年に渡って研究してきたという星教授は、長生きの要件は医学ではなく環境にあるという。
「脳血管障害、心臓病、がん。ほとんどの人が最後は何かしらの病気で亡くなりますが、90歳以上まで生きられれば、病名はそれほど重要なものではないと考えています。そのためには、そもそも病気になりにくい環境を整えることが大切です」
夫婦で90歳を迎えることができた場合、年金受給額は1億円になるという。これはもちろんあくまでもシミュレーションにすぎないが、健康長寿の重要性を考える材料になると星教授は考えている。
「健康で長生きすることがエンドユーザーにとってのメリットになるということを念頭に置いて、リフォームの提案へとつなげてほしい」
キモは「温度格差」
健康で長生きするためには、よく言われるような血圧対策や塩分制限では不十分だという。
「脳血管障害や心臓の気を、循環器疾患と呼びます。循環器疾患で亡くなる人は冬に多い。いわゆるヒートショックが起こりやすいからです。とくに、トイレとお風呂が寒いことが原因になります」(星教授)
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