リビタ(東京都渋谷区)が開催した「R100 TOKYO」発表会にて、「東京の豊かさ」をテーマに記念トークセッションが行われた。「レバレッジ・シンキング」などの著書を持ち、レバレッジコンサルティング代表を務める本田直之氏が登壇した。米・ハワイと日本で生活し、世界を旅する本田氏が暮らし方について語った。
本田氏は幸福度と住宅との関係について指摘した。「幸福度が高い国は北欧に多い。最近の調査では、デンマークが一位で日本はずっと下。なぜデンマークが1位なのか暮らしについて取材してみると、家の話が出てきます。彼らの家は日本とは違って家の価値が下がらないんです。経年劣化ではなく、経年優化。家を買って、仕事をリタイアした頃には、家の価格が上がっていて、それを売って、郊外に家を買って暮らします。日本では35年ローンを払って、家の価値がなくなってしまい、そういう暮らしができない。これは日本の幸福度の低さにつながっているのではないかと思います」
また、今の日本の住宅については、画一的なものばかりで、家探しに困る人は多いのではと指摘した。
「日本で家を探すときに思うのは、どれも似た仕様で、画一的なライフスタイルを想定したものになっています。例えば、子供が何人かいることを想定して、部屋が区切られすぎていたりする。高度経済成長の時はそれでもよかったが、今はライフスタイルが多様化しています。私なら、トライアスロンをやっているので、その道具が置けて、アウトドアに出かけるための車が収納できてと、そういうライフスタイルに合う家が欲しい。これからは、ライフスタイルから家が決まるという流れになってきているが、住宅供給側のデベロッパーがこの潮流に乗ってきていない。これが付いてくるようになればもっと東京の暮らしは豊かになる」。

最新記事
この記事を読んでいる方は、こんな記事を読んでいます。
- WEB限定記事(2025/07/08更新)
- WEB限定記事(2025/07/08更新)
- WEB限定記事(2025/07/04更新)
- WEB限定記事(2025/07/01更新)
- WEB限定記事(2025/07/01更新)