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「LIXPO2014」東京、名古屋、大...

東京:2014年1月21、22日 / 名古屋:2014年3月5、6日 / 大阪:2014年3月12、13日 / 仙台:2014年5月14、15日

「LIXPO2014」東京、名古屋、大阪、仙台で開催

東京:国際フォーラム / 名古屋:ポートメッセなごや / 大阪:インテックス大阪 / 仙台:夢メッセみやぎ
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LIXIL(東京都千代田区)が昨年から開催するプロ向け展示会「LIXPO(リクシポ)2014」が先ごろ、東京・国際フォーラムで開催された。パッシブ、リフォームに大きく舵を取りつつあるLIXIL。ここで発表される春の新製品も少なくない。注目を集めたアイテムを紹介する。

「家事・子育てサポート」、「パッシブ」に来場者集中

 開催2回目となる今年のテーマは昨年に続いて「暮らしを育てる」。1月の東京開催の後、3月5、6日に名古屋、12、13日に大阪、5月14、15日に仙台と開催予定している。

 今回の東京会場は「たのしく」「やさしく」「かしこく」「いつまでも」といった分かりやすい言葉で9つのエリアに区切られ、コンセプトに合った製品が展示された。中でも「たのしく」(家事・子育てサポート)、「かしこく」(パッシブファースト)に来場者の多くが集中していた。

スーツ姿の大手企業社員が来場者の大半を占めるかと思われたが、作業着姿の中小工務店からの来場者も非常に多かった
スーツ姿の大手企業社員が来場者の大半を占めるかと思われたが、作業着姿の中小工務店からの来場者も非常に多かった

衝撃の「アレスタ」

 大きなインパクトを与えていたのがシステムキッチンの新製品「アレスタ」だ。既存ライン「サンヴァリエ」で「リシェル」を上回る最上位機種としてリリースされた。旧サンウェーブに依存していたキッチンだが、関係者の間では「LIXILらしさが強く打ち出された初の製品」とする見方が強い。

キッチン「アレスタ」のプレゼンでは、新しい家族のつながりをキーワードにしたライフスタイルを提案
キッチン「アレスタ」のプレゼンでは、新しい家族のつながりをキーワードにしたライフスタイルを提案

 特徴の1つが使いやすさを追求した92センチワイドの「ひろびろシンク」。サイドに水切りやサポートワイヤーを置くことで、作業に合わせた多彩な使い方ができる。例えばサポートワイヤーを使わない時は水切りカゴの上に重ねておくと、見た目もスッキリする。

上げカゴがあっても狭さを感じさせないアレスタ「ひろびろシンク」
上げカゴがあっても狭さを感じさせないアレスタ「ひろびろシンク」

 また、単独でも販売されるレンジフードの新製品「よごれんフード」も注目を集めた。これは整流板の上部に設置されたディスク上のスマッシャーが回転し、油汚れが内部に入るのを防ぐというもので、今年3月に他社に先駆けて発売される予定。油汚れはオイルトレーに集められ、簡単にふき取ることができる。

 このほか、バス製品から転用されキッチンにレギュラー化された「くるりん排水口」、ワークスペースを広げて作業効率を上げたビルドインコンロ「ひろまるコンロ」に集まる来場者も多く見られた。

ひろまるコンロ」は使わない鍋を置けるスペースがある
ひろまるコンロ」は使わない鍋を置けるスペースがある

壁材の清掃性向上

 同じく「たのしく」でLIXILが強く前面に出した製品に壁材の「エコカラットプラス」があった。2月からの販売予定で、3シリーズ13製品に加え、絵を飾るように空間にアクセントをつけるアタッチメント壁材製品「パッケージデザイン」も同時発売予定だ。

 エコカラット同様、高い調湿、消臭機能が期待できるが、異なるのは清掃性が高められている点。もともと多孔質のエコカラットは、表面に微細なざらつきがあり、水分が吸着するとそのまま浸み込んでふき取りなどの清掃に難があったが、エコカラットプラスは表面の孔径を水蒸気分子は通すが水分子は通さない大きさに設定。吸放湿機能を損なうことなく、水分吸収を防ぎ清掃性を上げた。

水滴を吸収しない表面加工で清掃を高めた「エコカラットプラス」。LIXILでは「パッケージデザイン」で、トイレのアクセントとして使うことも提案している
水滴を吸収しない表面加工で清掃を高めた「エコカラットプラス」。LIXILでは「パッケージデザイン」で、トイレのアクセントとして使うことも提案している

施工1時間の内窓、内扉

 また、施工性の高さをアピールするために特設ステージで窓、扉の交換作業のデモが披露された。

和風テイストの内窓「インプラスウッド」の取り換えデモを真剣に見る来場者たち。
和風テイストの内窓「インプラスウッド」の取り換えデモを真剣に見る来場者たち。

 使われたのはインプラスウッド(内窓)、リシェント(玄関ドア)、リノバ(室内ドア等)の3種。インプラスウッドは人工木を使い、高い断熱性・結露防止効果を出している製品だが、最大の特徴は1時間足らずという短い時間で設置できる点。既存枠組のうえをカバーするように部材を張り、そのまま窓をはめ込むだけで完成する。リシェントも同様に既存枠を壊すことなく、新しい枠を上からカバーして設置するタイプの玄関ドアで、リフォームでの利用率が高い。デモでは、インプラスウッドに比べると時間がかかったものの、10分とかからず設置が可能だった。

リフォーム用の扉「リシェント」は構造体に手を入れることなく、カバーの張り替えで設置が可能
リフォーム用の扉「リシェント」は構造体に手を入れることなく、カバーの張り替えで設置が可能

 こうした施工性を突き詰めたのが、2013年8月に発売されたリフォーム用部材「リノバ」だ。デモでは室内ドアの設置が行われたが、「壊さない工夫」「現場にフィット」「ムダを排除」をテーマに徹底したリサーチの後に開発された製品で、リフォームに特化している。カッターナイフで切れるカバー部材を現場で合わせてカットし、はめ込むだけという利便性で、非常に施工性が高い。

「リノバ」はカッターナイフで簡単にカットし現場合わせできる
「リノバ」はカッターナイフで簡単にカットし現場合わせできる

 省エネや少子高齢社会など社会が抱える多くの課題がいわれる中、今回のLIXPOはこれら課題解決を強く前面に出し、来場者の共感を得ることに成功していたといえよう。

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