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事業戦略専門家に聞く、「中小企業こそブランディングが大切」

ブランドデザイナー
松下一功 氏
1273号 (2017/07/18発行) 22面
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ブランドデザイナー 松下一功 氏ブランドデザイナー 松下一功 氏

 企業や商品の価値を高める手法としてよく聞かれる「ブランディング」。言葉は知っていても、その意味や効果をよく理解していない読者も多いのではないだろうか。今回はトヨタやTOTOTなどの大手企業から、中小零細、個人事業主のブランディングまで行うコンサルタント、松下一功氏に話を聞いた。

鍵は関係づくり

――まず根本的なところからお聞きします。そもそもブランディングとは何なのでしょう。

 僕は企業と顧客が共感関係を生み出すことだと思っています。少し前までは、ブランディングというと象徴化という意味合いが強かった。例えばばく大な予算をかけて格好いいロゴをつくり、テレビや新聞で宣伝していく。しかし、このような手法は通じにくくなってい
ます。

 なぜかというと、以前は市場に足りていないものを商品として供給すれば良かったのですが、今は十分物が足りている。従来の手法のままでは、以前より費用対効果が悪くなっています。

 現代のブランディングとは何かというと、自分たちの会社、店、商品に共感してもらい、顧客との関係性を築くこと。いわばコミュニティづくりです。

 アップル社が良い例で、iPhoneの新しい機種が出たとなればまっさきに購入し、さらには「早く買い替えなよ」と勧める熱烈なファンがいる。ショップの店員もファンの一人。このような会社、社員、顧客の境界があいまいな、いわばカオスな状態こそブランディングが目指す理想的な姿だと言えます。

――これにはどのような効果があるのですか。

 単価アップとリピート率の向上が挙げられます。広く商品を売るのではなく、コアなファンが徹底的に買ってくれるから、費用対効果が高い。以前のブランディングはばく大な広告費を払える大手企業でないと難しかった。

 今は顧客と共有したい価値、顧客との約束事を、ウェブなどを使って簡単に発信できるようになった時代であると言えます。

根本価値は創業にあり

―― ブランディングの意義が理解できてきました。しかし具体的には、どのように進めればいいのでしょう。

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