SOUSEI 乃村一政 社長
住まいからコミュニケーションのインフラを
設立6年にして、香芝市の注文建築棟数・最大級のビルダーにまで駆け上がったSOUSEI(奈良県香芝市)。このほど、「体験を創る、世界観を創る、想いを創る、温度を創る」ことを理念に開発したマイホームアプリ「knot」と、人工知能(AI)を搭載した住宅用OS「v-ex」の本格展開に動き出した。特徴や将来プランについて、乃村一政社長に話を聞いた。
住まいの情報を一元管理
――「knot」とはどのようなものですか。
今年の4月からサービスを開始した住宅周りに関する情報を一括管理できる無料アプリです。家を建てている時、建築の進捗や引き渡しまでの日数、打ち合わせの議事録、変更後の図面など、ビルダーからの情報をリアルタイムに確認できます。また施工後も、住宅ローンや各種保険、各種設備の取扱説明書、契約書関連などの情報を保存し端末からすぐに確認できます。
――住宅購入時にまつわる様々な書類を、手元で全て管理できるわけですね。
それともう一つ可能性を感じているのは、ホームタウンとの連動です。「住宅」という不動産・建設系の事業と、「飲食・美容・医療・スーパー・塾」など小売り・サービス系の事業は、「商圏が狭い」という部分では一緒なのに、驚くほどサービスとしてのつながりがありません。このミスマッチを解消するため、弊社ではビジネス特許も取得した「リアルタイムの属性指定広告配信」というサービスを、「knot」上で生かそうと考えています。
――具体的にどのようなサービスでしょう。
例えば「一時間後に駅前のスーパーでタイムセールが始まる」などのごく限られたマス情報を、半径5キロ圏内にいるknotユーザーのみに配信していくといった地域限定の情報提供サービスです。それ以外にも「40代以上の女性だけ」「小学生の子供を持つ人にだけ」というようにピンポイントな広告を安価に配信でき、かつその広告の効果測定も可能です。
――そもそもなぜ、このアプリの開発に着手したのですか。
iPhone4が持つ可能性の大きさに衝撃を受けた私は、住宅の全てを管理できるようなソフトウェア、平たく言えば「住宅用の頭脳」をつくりたいと考えました。アップル社がiPodという音楽デバイスから始めて、それに様々な機能を付帯させる形でiPhoneを発表したのと同様に、まずは誰もが入っていきやすい住宅用アプリ開発から始めた流れです。
――住宅業界における、既存のITサービスと異なる点とは。

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