永大産業 枝園統博 社長
《プロフィール》しえん のぶひろ
1962年3月、香川県出身。1984年、同志社大学卒業後、永大産業入社。2009年事業本部建材事業部長兼資材部長、2017年取締役兼専務執行役員総合企画本部長等を経て、2019年代表取締役兼執行役員社長に就任(現任)
2024年年商800億円目指す
床材、建具メーカーの永大産業(大阪府大阪市)がリフォーム拡大を目指す。同社は、前期年商582億円から2024年には808億円に増収を計画。新築依存から脱却し、非住宅や海外、リフォームでの成長を図る。特に、流通会社との連携により改修市場での販売を強化していく。枝園統博社長に聞いた。
【聞き手/本紙社長 加覧光次郎・デスク 永塚昌仁】
新築依存からの転換へ
――昨年9月の台風で、堺市内にあった旗艦工場や物流センターが大きな被害を受けたと聞いています。
会社全体の復旧に丸1年かかりました。工場自体は11月末に戻ったのですが、主に新築向けのフローリング、建具、収納、造作を受注生産していたものですから、それまでいただいていた注文を整理していきました。営業を再開できたのが年が明けてから。今は取り戻そうとして全力をかけています。
――6月に発表した中期経営計画では新設住宅着工戸数に依存しない事業構造への転換を掲げていますね。
新築が減少しますからね。私どもの予測からすると、2023年の新築需要は現状の92%。2024年は86~87%に縮小すると見ています。現在、私どもの一番の取引は新築の戸建てと持ち家と分譲住宅ですので、これに限れば落ち込みが大体10%くらいでしょう。
――そこで非住宅、海外、木質ボード事業、リフォームを主な成長の柱に挙げました。
非住宅では保育園など、「セーフケア」という名称で、すでにいいところまで伸びていたんです。実は4月から営業体制を変え、東名阪に専任の担当を置いて設計事務所などに向けてスタートしています。また海外事業はインドネシアとベトナムで。インドネシアでは特に中間層向けにキッチンを1月から販売する予定です。またベトナムでは、日本向けにすでに床材を7万坪生産しているのですが、それを現地で販売します。5年後には海外事業で売り上げ30億円を見込んでいます。
――木質ボード事業は今年4月に日本ノボパン工業と合弁会社ENボードを設立しました。総事業費180億円にもなるほど、非常に力を入れていますね。
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