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【東リ社長インタビュー】進化・深化・真...

【東リ社長インタビュー】進化・深化・真価を軸に成長目指す

東リ
永嶋元博 社長
1394号 (2020/01/27発行) 11面
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東リ 永嶋元博 社長東リ 永嶋元博 社長

《プロフィール ◉ ながしま もとひろ》
1959年茨城県に生まれる。1982年学習院大学経済学部卒業後、東洋リノリユーム株式会社(現東リ)に入社。2003年総合企画部長に就任。その後経営企画部部長兼、総務人事部長などを歴任。2007年執行役員に就任。2008年取締役執行役員に就任、営業本部長を経て、2012年代表取締役社長に就任。

10億円の商品育てるPJ推進

 床材やカーペット、カーテン、壁紙などインテリア製品の製造・販売を行っているのが東リ(兵庫県伊丹市)だ。現在、プロダクト事業から卸、工事にも広げ、年間約900億円の売上比率は半々だが、長年培った製造ノウハウにはこだわりを持つ。中期経営計画「SHINKA-100」では、(1)「進化」コア事業の進展と創造、(2)「深化」深掘りによる成長性の追求、(3)「真価」成長と信頼を支える事業基盤の強化という3つの「SHINKA」を掲げている。

【聞き手/本紙社長 加覧光次郎】

国内で唯一、単層シートを製造

――2019年に創業100周年を迎えました。コア事業である「床材」に強いメーカーとしてどんなこだわりを持っていますか。

 当社は大正時代、日本で初めて床の敷物を作った会社です。床材は足で踏むので、高い耐久性がないといけません。細部にわたってどのように機能を高めていくのかが最も蓄積してきたノウハウだと思います。また、防滑性や抗菌性などの機能やデザイン性を高めるために、どのような技術やノウハウを駆使するのかがひとつの大きなポイントですね。

――最近は特に病院や介護施設に向けた高耐久な床材に力を入れています。これは成長が見込めるマーケットですね。

 2018年に単層ビニル床シート「ヒトエ グランザ」「ヒトエ ファイン」を発売しました。実は国内で本格的に単層シートを作っているのは当社だけです。単層シートは海外輸入品が圧倒的に多く、国内需要がありませんでしたが、少しずつ単層シートの技術が増えてきた。海外輸入品は安価ですが、海外のヘルスケアマーケットで単層シートが使われるケースが多く、将来を見据えても単層シートの技術を身につけておくべきだとずっと思っていました。社内では「あまりマーケットは大きくないし、設備投資するメリットがない」と反対されましたが(笑)、どうしても作るべきだと。

――社内の反対を押し切って作ったその結果はどうでしたか。

 一昨年の発売後、評判は非常に良く、受注は増えてきています。耐久性もかなり高く、抗菌性もあり、ノーワックスです。「ヒトエファイン」はグッドデザイン賞を受賞しました。

――供給先は非住宅向けがメインで大体6~7割と聞いています。

 床材系、カーペット系は非住宅寄りです。塩ビ床材ではマンション共用部用に向けた商品などもありますが、使われる面積はどんどん減ってきているので圧倒的に非住宅ですね。

――床材は国内ではトップシェアでしょうし、グローバルで見てもかなり高いシェアなのでは。

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