《コロナに負けない ~インタビュー~》近江建設、社員家族がコロナに「休業」決断 低価格水まわりで挽回図る
近江建設 新保一広 社長
速やかな公表、企業を守る
従業員やその家族に感染者が出たら―――。リフォーム経営者が今恐れているのがスタッフのコロナ感染だ。山形県のトップリモデラー近江建設(山形市)は、4月13日にスタッフの家族に感染者が出たことを公表。次の日には当該店舗を29日まで休館するという決断をした。新保一広社長に詳しく聞いた。
休館すぐに決断
――従業員の家族に感染者が出たことを公表し、ショールームを休館しました。
4月13日の夕方に報告を受けてすぐに、山形店27人の従業員には荷物をまとめて自宅休養するように指示しました。14日から29日までです。
――4月4日にリフォームの新店をオープンしたばかりでしたよね。非常に苦しい決断だったのでは。
確かに新店のオープンでこれから、ってタイミングです。しかし、いくら店といったハコを作っても伸ばすのは人なんですよ。今、決断を先送りにして社員が離れていってしまうくらいなら、ここは身を切ってでも社員の健康を守りたかった。そうすれば、コロナが終息後にまた成長できますから。そう考えたら意外とあっさり決められましたね。休む指示を聞いた従業員からは「社長らしいな」と半ばあきれられましたよ(笑)。
――社員の給料はどうされたのですか。
全額支払いました。3分の2をこれから申請する雇用調整助成金を活用して、3分の1は会社から。27人で会社支給分は370万円くらいですね。もし助成金が下りなければ私のポケットマネーからでも支払うつもりです。休養開始後1週間あたりで、私から従業員全員に「給与は全額払うから安心してくれ。その代わり、再開したらしっかり働いてほしい」と伝えました。
――その後18日に、家族に感染者がいた従業員はPCR検査で陰性とわかりました。その時点で営業を再開する選択肢もあったわけです。
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