TOTO、顧客の声で進化を続けた40年 キッチン収納改革で料理を楽しく
TOTO
キッチン・洗面事業部
キッチン・洗面開発第二部
キッチン開発グループ
松下真弓 氏
1981年8月に発売し、今年40周年を迎えたTOTO(福岡県北九州市)のシステムキッチン。ライフスタイルや消費者のニーズが変化していく中で、どのように暮らしに寄り添った商品開発を行っているのか。昨年9月にフルモデルチェンジした「ザ・クラッソ」の収納部分の開発に携わったキッチン・洗面事業部 キッチン・洗面開発第二部 キッチン開発グループの松下真弓氏に話を聞いた。
【聞き手/企画開発部 長田京子】
ユーザーの声を直接聞き、開発に反映
――今年はシステムキッチン発売40周年を迎えました。これまでのキッチン開発を振り返っていかがでしょう。
基本的には、お客様の期待以上の満足を追求するということをずっとやり続けています。そのためにお客様の声を直接聞く機会を設けています。例えば、実際にキッチンを購入していただいたお客様に発売前の新商品や試作品などを実際に見ていただいて、評価をしていただいているんです。購入していただいた何年後かにもう一度訪問して、使い勝手を評価していただいたり、ヒアリングもしています。
――そこで出たリアルな声を吸い上げて、開発に落とし込んでいるのですね。まさにザ・クラッソの収納の見直しもそうですよね。
はい。ザ・クラッソは2016年8月に発売し、好評をいただいていました。しかし、アンケートを見ると総合的な満足度は非常に高いのですが、収納だけちょっと満足度が低いという結果が出ていました。コメントを読んでいくと、思っていたほど入らなくてがっかりしましたとか、収納にもう少し工夫があると良かったですねみたいなコメントがあって。どうにかしたいなという気持ちがずっとありました。
収納を考えるときには4人家族を想定して、収納計画リストをつくっています。それらをキッチンの中に入れたときに、どこに何を入れるといいのかを計画しながら、収納の寸法を設計していくということをしています。これは長らくやっていることなのですが、今回は実際にお客様のお家を訪問して収納の中を全部見させていただき、写真を撮って分析するというようなことをやりました。そういった中で、私たちが思い描いた通りに使ってもらえている部分と、想定と異なる部分がわかってきました。
昨年フルモデルチェンジしたシステムキッチン「THE CRASSO(ザ・クラッソ)」

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