滋賀No.1ホームセンターリフォーム売...

アヤハディオ　新居伸之 社長

13拠点に窓口、OB顧客は20万件超

滋賀県の地場企業でリフォーム実績ナンバーワンのホームセンター、アヤハディオ（本社・滋賀県大津市）ではリフォームを重点事業のひとつに位置付け、営業体制を強化している。「県内でのシェア拡大」を目指す新居伸之社長に戦略を聞いた。

今期27億円を計画

　―――アヤハディオは、従業員が2000名を超え、売上規模にして約６６０億円の綾羽グループに属し、ホームセンター事業を展開しています。他のホームセンターに比べてリフォームについても積極的に取り組まれている点が特徴ですね。
前年度のリフォーム売上高は24億円になります。物販を含めた全体の売上高は３１５億円。前期については、震災の影響もあってオール電化が出なくなったり、建材・設備の納品が遅れ、さらに先行きを考えて消費を控えるといったお客様もいて、リフォーム売上高は横ばいでした。しかし、今期は前年度に比べて上向きに推移しています。目標としては27～28億円を計画しています。

　―――リフォーム会社や工務店に比べて、ホームセンターの強みは大型店舗を構えている点と集客力です。
店舗は全部で24拠点あり、そのうちリフォーム事業を行っているのは13拠点です。店舗内には「リフォームディオ」というコーナーがあり、住宅設備機器などを展示しています。営業体制としては、リフォーム専門の営業マンが35名。1店舗につき２～３名。受付のパートさんを含めると、リフォーム事業は約60名体制になります。

　―――営業マンがヒアリング、プラン、見積もりといった全般をこなすわけですか。
リフォーム事業は20年以上前から行っているのですが、15年間くらいはリフォームの窓口を協力業者の方に頼んでいた時代がありました。ただ、それでは売上げを拡大することができないと考え、正社員のリフォーム営業マンを育ててきたことで売上高が伸び始めました。今でも一部協力業者と連携して営業を行うケースもありますが、体制を変えてきたことで工事も年間1万４０００件ほど手掛けられるようになりました。
「たすかるサービス」推進

　―――1万４０００件という工事件数は圧倒的ですね。やはり小さな工事が多いのですか。
様々な小さな修理を行う「たすかるサービス」というものを積極的に推進しています。例えば、古いキッチンの水栓をシングルレバーに替えたり、換気扇の交換、ウォシュレットの取り付けなどの小工事を自社の専任担当者6名で対応しています。「なんでもご相談ください」と敷居を低くしていることが特徴です。これは7年前ぐらいから始めたものなのですが、これだけで年間3000件ほど手掛けています。

　―――50種くらいのメニューがありますね。生活の様々な困り事を解決する　たすかる　サービスというわけですね。
全体のリフォーム平均単価は25万円程度ですが、「たすかるサービス」は1万5000円くらいの低単価。ですが、こういう小さな修理をやったお客様から、次のリフォームにつながってきています。顧客とのコミュニケーションとなる工事なのでさらに力を入れたい。

カード会員は60万超

　―――小さな工事を数多く手掛けていますので、顧客数は膨大な数になるでしょう。
リフォームした過去のお客様は20万件以上あります。また、ホームセンターで買い物をするとポイントがたまるカード会員サービスをやっているのですが、これが累計82万名います。そのうちの有効な会員が62万名。さらに滋賀県下においては45万名いらっしゃいます。県の世帯数は約52万世帯ですので、約85％をカバーしています。

　―――顧客のデータベースを活用したマーケティングも売上げを伸ばす要因になりそうですね。
リフォームの宣伝については、リフォーム単独チラシを月間40万枚、リフォーム情報が一部載ったホームセンター全体のチラシを80万枚ほどまいているのですが、これは効果が見えにくくなってきています。それよりも、会員顧客の皆様へダイレクトメールをした方が効果が高い。集客方法は顧客データを元にしてより効果の高いものへと変えていこうと思っています。

　―――20万件以上リフォームしていれば、リピート受注にも期待できそうですね。
これから行うべきなのは、既存のお客様の家を点検して困り事を解決していくというアプローチです。そこで、新しいお客様を紹介していだたき、顧客の輪を作っていきたい。

設立　＊　昭和36年　／　本社　＊　滋賀県大津市　／　拠点数　＊　24店舗
売上高　＊　315億円　／　リフォーム従業員　＊　60名（パート含む）