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近江建設、300坪クラスの大型ショップ...

近江建設、300坪クラスの大型ショップ2店舗展開

近江建設
新保一広 社長
1040号 (2012/09/11発行) 16面
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近江建設 新保一広社長

近江建設 新保一広 社長

「AtoZ~新築からリフォームまで」といったキャッチフレーズを掲げるビルダーの近江建設。同社は、新築だけでなくリフォーム事業にも積極的に取り組んでいる。大型ショールームを2拠点展開し、約7億5000万円を売り上げている。新保一広社長に営業戦略などを聞いた。

12社のキッチン展示

 ―――他社にはない独自の営業戦略といえば、天童市と山形市の2カ所にある店舗「リフォーム館OH!mi」です。「新築から戸車交換まで!」と大々的な看板が目を引きます。
7年前にオープンした天童市の店舗が200坪、2年前に開設した山形店は300坪あります。山形店では玄関を入ってすぐに12社のメーカーのキッチンが並ぶコーナーが広がり、その他7台のユニットバス、5台のトイレなどが展示されています。

 ―――店内には「ナチュラル」「和モダン」「無垢の空間」といった空間展示やエクステリア、断熱材などの展示もあります。ここに来れば大手メーカーの商品が一度に見られるようになっています。
商品については、新商品の出るタイミングでもあるおよそ9カ月スパンで入れ替えていますので最新のものを展示しています。展示品はアウトレットとしてそのまま売るか、新築で設備代金を抑えたい人に提案して売却しています。

 ―――来場者はどれくらいですか。
打ち合わせ以外の新規の来場者数となると2店舗合わせて月間100組ほどです。

 ―――消費者向けのピーアールもかなり積極的に行っているようですね。
YBC(山形放送)のゴールデンタイムで2年間くらいリフォームのテレビCMを流しています。その他に毎月チラシを50万枚ほど配布しています。これは新築のチラシを含めた数です。新築OBや見込み客の方には月刊の小冊子を1800部ほど出して、ここでもリフォームの案内をすることがあります。

 ―――メーンの新築事業ではこれまで約1500棟のOBがいるとのことですが、この顧客数も強みです。
新築の営業戦略と同様、紹介には力を入れています。工事が終わったあとに必ず満足度についてアンケート調査をしていて、質問の最後の項目には「お知り合いの方を紹介していただけますか」とはっきり書いています。「はい」とお答えいただいた方には直接お会いしてご紹介してもらう。会った方の9割以上の方から紹介をいただいています。

山形市内にあるリフォームショールーム
山形市内にあるリフォームショールーム

別プランで単価上昇

 ―――地元山形市でも様々な業者がリフォーム市場に参入し、価格競争が厳しくなってきていますが、どのような対策をとっていますか。
店舗を作る前の7年前は平均単価が30万円。これが今は80~90万円くらいに上がりました。店舗を作ったことも関係ありますが、私たちは「提案力で差別化を図るんだ」と社員に伝えています。単にお客さんに言われたモノ交換に終わるのではなく、もっとお客さんの生活が便利になり満足してもらえるプランはないかを考えて出す。私は価格優先の勝負をして、安く買ってもらうだけではお客さんの満足感は得られないと思っています。

 ―――営業マンの提案力がカギになります。
主婦の声を聞きやすいように店舗には7名の女性アドバイザーがいます。接客を担当し、要望を聞き出してプランを考える。その時に、お客さんの要望を100%聞くだけでは不十分。6割くらい聞いても4割くらいはこちらがもっとより良い提案をする。だからお客さんの予算が100万円だったとしても、作ったプランが120万円になっても良い。やはり良い提案をしないと満足度は高まらず、紹介にもつながっていきません。

小型店舗の展開も計画

 ―――新築は年間で約100棟ほどの受注実績がありますが、住宅業界を長期的に見た場合、これからも新築がバンバン建つという状況は考えにくいです。リフォームについてもさらに強化が必要だと考えていますか。
確かに新築は上向きではありません。将来的にはリフォームが新築の売り上げを逆転するのではないかと思っています。再来年くらいには、鶴岡市の方にもリフォームのショールームを作りたいと考えています。


会社概要
所在地 * 山形県山形市 / 資本金 * 6000万円
事業 * 新築「アイフルホーム」「フィアスホーム」など、リフォーム、不動産
社員数 * 約50名 / 年商 * 21億9000万円
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