1975年に地域密着家電店として創業した八幡住宅設備「スマイリングにしかわ」(京都府八幡市)。20年ほど前からリフォーム事業も開始。OB顧客を中心に、リフォームでの年間売上高は1億4000万円。成約率7割のカギは、訪問前の丁寧な準備とさりげなく悩みを聞き出す対応力だ。
八幡住宅設備(京都府八幡市)
1975年にまちの電気屋さんとして創業。2005年ごろより、リフォーム事業も開始した。屋号はスマイリングにしかわ。年間売上高は2億円、うちリフォーム事業で1億4000万円。OBが8割で、年間受注件数は296件。
営業兼監督
西川 陸さん
大学を卒業後、2年間家電販売店で修行を積む。5年前に生家である八幡住宅設備に入社。年間売上高は8000万円、受注件数は約150件。
口で聞けなければ紙で聞く
まちの電気店から始まり、20年前にリフォーム事業もスタートした八幡住宅設備。西川陸さんは、年間で約150件の工事を受け持ち、8000万円を売り上げる。見積もり提出後の成約率7割の理由が、初回訪問の工夫にあった。
初回訪問で失敗してしまう原因に、ヒアリング不足が挙げられる。例えば予算は、口頭で聞きにくいこともある。しかし、聞き出せなければ予算感のズレた提案になってしまう。
そこで、西川さんはヒアリングシートを活用する(写真上参照)。ポイントは項目を一緒に確認しながら、あえてその場で施主に書き込んでもらうこと。
「直接言葉にしにくい質問でも『この欄書いてくださいね』なら言いやすいですよね」
書きにくそうにしているときは「他にはこんな方がいましたよ」「書けないところがあってもいいですよ」などとフォロー している。
「口では言いづらくても、紙になら書ける」とハードルを下げ、要望や予算を可視化することで、より的確な提案ができている。
