大手住宅会社の中間決算が出揃い、住友不動産を除く大手ハウスメーカー7社のリフォーム事業は軒並み増収となった。大型リフォームに注力した旭化成リフォームは21%増という大幅な増収となった。

大手住宅会社リフォーム売上高一覧(中間決算)
「新築そっくりさん」は横ばい
ハウスメーカーのリフォーム事業が好調だ。積水ハウスグループは、9.6%増の547億円と好調な伸び。増収要因は太陽光発電の販売数増加。半期で昨年1年間の実績を上回る3513棟に設置。通期では8000棟を目指している。断熱を含めた省エネ提案が同社の特徴だ。
「セキスイファミエス」を展開する積水化学工業は、8.9%増。特に、重点商材となる太陽光発電システム、キッチン・バスの販売が伸長。「太陽光は上期で前年比約1割増の4950棟に搭載しました」(総務部、辻彰裕部長)。今月には蓄電システムの販売も開始し、同社も省エネリフォームを推進する。
大和ハウス工業は、従来通り既存住宅へのアプローチと一般住宅の新規開拓を進め、11.5%増となった。
ミサワホームグループは、9.5%増。増収要因は、これまで太陽光発電システムの販売をほとんど行っていなかったが、今期からオリジナルの軽量型商品を開発して拡販を推進した。また、「30万円以下の小工事を専門に手掛ける専任チームを作り、業務を効率化させたことも要因」(広報・IRグループ、武田路和氏)。
住友林業ホームテックは12.4%増。断熱、耐震といった構造躯体の性能向上リフォーム「スマートリフォレスト」を推進した効果が出た。
パナホームは6%増。パナソニック「HIT」をメーンとした太陽光販売が好調で、同事業は前年比121%。
旭化成リフォームは21%という大幅増収。同社では、「ヘーベルハウス」の外装のリフォームと、設備のリニューアルを中心としていたが、昨年より単価アップを図るために、大型リフォーム商品「ヘーベルハウスリメイク」の提案を強化し、高額案件が増加した。
一方、業績が伸び悩んでいるのが住友不動産の新築そっくりさん事業。同事業の上期業績はほぼ横ばいの408億円(なお、この売上高にはグループの住友不動産リフォームは含まれていない)。受注数も前年度を下回った。「昨年は東北で特需があったがそれと同水準を維持しています。受注は6月以降は前年を上回る回復基調にあるので、下期に完工棟数が増えてきます」(広報・田中一嘉氏)。同事業のみで通期905億円を計画しているが、進捗率は45%。2013年度通期決算では、現在業界2番手の積水ハウスグループがトップに立つ可能性もある。

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