汚れ防止機能も注目高まる
新型コロナウイルスの拡大以降、衛生環境を良くする建材が注目を集めている。特に、付着したウイルスや細菌を不活性化し、減少させる壁紙を顧客に提案する企業が増えている。サンゲツ(愛知県名古屋市)の文字通りの商品「抗ウイルス壁紙」は、住宅向けの販売が伸びてきている。
インフルエンザなどを不活性化する抗ウイルス壁紙
同商品には、壁紙の表層に付着したウイルスを不活性化、分解する効果がある。残念ながら、新型コロナウイルスの不活性化については、実験されていないこともあり、不明だ。しかし、外膜にエンベローブという脂質を持つという点で同じ形状のインフルエンザウイルスについては不活性化は確認されている。壁紙の表面に塗布されている抗ウイルス性成分が、ウイルス表層のタンパク質を変性・破壊するという働きを持っているからだ。またウイルスだけでなく、細菌の増殖を抑制する働きもある。そのため、衛生環境をより良くする商品になっている。
こうした効果から、従来は医療、介護施設への提供が主だった。しかし、コロナの拡大した3月以降は住宅会社からの相談が非常に増えた。「コロナ後は毎日のように『抗ウイルス壁紙』についての電話が来るようになりました」(壁装事業部商品開発課坂戸雅彦課長)
この壁紙を商品企画として採用している企業としてヤマダホームズやLib Workなどがある。両企業はともに「ウイルスに強い家」をコンセプトにした新築住宅を販売している。

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