2011年の結成以来6年目を迎えた「ハンディハウスプロジェクト」(HandiHouseproject)。同プロジェクトでは施主による塗装やフローリングなどのDIYをプロの設計士のメンバーが後方支援することによって、施主主体の家づくりを進めていく。これまでの業者任せの家づくりから、施主が参加する形へシフトすることで、より愛着があり満足のいく家づくりが可能となり、現在、半年先まで予約が埋まっている。
施工後の満足度は圧倒的に高い
家づくりを後方支援
メンバーは発起人の、中田裕一氏(中田製作所)、加藤渓一氏(studio PEACE sign)、坂田裕貴氏(cacco design studio)、荒木伸哉氏(サウノル製作所)の4人と、2014年から参画した山崎大輔氏(DAY'S)の計5人。全員が設計事務所または設計施工事務所に勤務後、各自で個人事務所を立ち上げるなどしながら、併せて同プロジェクトの活動を行ってきた。
メンバーの考え方や目標はそれぞれだが、「トップダウン的な既存の建築システムを変えたいという思いだけは一致していますね」とメンバーの一人の加藤氏は話す。「商品としての家を売っていると、作っている人の顔が見えず、中身をよく知らないまま買うことになってしまう。その結果、後でづくりを行えば良いのではという思いから始まりました」(加藤氏)。
仕組みとしては、はじめに見積もりを見せ、施主が作業した場合は、その分いくら差し引かれるのかということを説明。「施主へ責任を与えることで意識を変え、やる気を起こさせるのがねらい
です」(加藤氏)という。
支援者であるメンバーは工事のやり方や道具の使い方などを教えるが、実作業自体は可能な範囲で施主に任せる。主に壁の塗装やフローリング工事などの内装作業を任せることが多いが、場合によっては解体や断熱材を入れたり、キッチンや収納場所を作る作業も行う。設計に関しては施主の意向を取り入れながら一緒に考えてもらうことがほとんどだ。
僕らはエンターティナー
ただし決して現場作業の全てを施主に行わせることに固執するのではなく、プロの業者と組み、技術的に素人では施工が難しいところは任せながらも、施主主体のやり方で進めていけるよう誘導していく点がポイントという。
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