キーワード:空きスペース、有効活用
空き家や建物の空きスペースといった「遊休空間」を収益化するサービスが今後大きく広がる可能性がある。8000件超のレンタルスペースを仲介するマッチングサイト、スペースマーケット(東京都新宿区)は、空いたスペースをリフォーム、コーディネートして空間を求める人に貸し出すサービスを開始している。手掛けた築29年の戸建てが今、若い大学生の人気スポットになっている。
東南アジア風にコーディネートされた室内。奇抜ではなく、極めて日常に近い空間を演出する
「限りなく日常に近い非日常」
今年7月10日、東京都世田谷区の桜上水駅から徒歩5分の場所にシェアスペースがオープンした。庭にはミカンの木が4本立ち並ぶ、一見しただけではそれと分からない外見の30坪、築29年の2階建て戸建て住宅。この1階がほぼ毎日予約で埋まる人気物件だ。名前は「夏みかんハウス」。
玄関から入ってみるとオープンキッチンが併設されたリビングがあり、天井からは電球むき出しの照明とともに、モロッコ風を連想させる植物が垂れ下がる。しかし、奇麗に整頓された爽やかな空間になっている。リビングからは庭のみかんの木を眺められるとともに、赤や青など彩色豊かなクッションが並ぶ和室と青色の濃い壁紙が印象的な洋室につながっている。
リビングに隣接した和室
開設から約3カ月経過しての利用実績は月間30組。1回あたり4時間の利用で1万円の売り上げがあり、月30万円の収益があることになる。

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