《一風変わった集客術》
消費者に効果的なアプローチを行うにはどうすれば良いのだろうか。今回、独自の集客方法やブランディングを行っている会社を3社紹介する。具体的な取り組み内容や狙いについて聞いた。
【リポート/編集部 本庄、高田】
事例(1)リノベる
コラボで裾野を広げる
「互いの信頼関係持ち寄る」
コラボで安心感につなげる
インテリアブランドや人気インスタグラマーなどとコラボレーションし、ブランディングにつなげているのがリノベる(東京都渋谷区)だ。
ジャーナルスタンダードファニチャーとのコラボではセミナーの開催も
例えば、衣食住などさまざまなカテゴリーのプレーヤーとコラボレーションするプロジェクト「リノベる。meets」を展開。これまでインテリアブランド「ジャーナルスタンダードファニチャー」、ディーゼルのホームコレクションライン「ディーゼルリビング」などとタッグを組んでおり、コラボでは、リノベーションに関するセミナーやイベントなどを行っている。
コーポレートデザイン本部ブランド戦略部・千葉剛史氏は「リノベーション業界はまだまだ新しいので、安心感をどれだけ与えられるかが課題。1社だけでなく、ブランドイメージを持った会社さんなどと複数タッグを組むと特に安心につながります。また、僕らは全国でショールームを展開しています。リノベーションは完成形の見えない難しさがありますが、空間があるだけで不安をクリアにしたりできる」と語る。
インスタグラマーとタッグ
また、約46万人のフォロワーを抱えるインスタグラマー・つむぱぱ氏とのコラボレーションでは、7月末にイベントを開催し、2日間で100人以上が来場。リノベーションの基礎が学べるセミナーや、同氏のリノベーション体験談、部屋の間取り作成などを行うワークショップ、ショールーム見学などが行われた。
つむぱぱ氏のリノベーション体験談が語られた
マーケティングソリューション本部・比留川玲奈氏は「リノベーションで何ができるのかを初めて知った参加者の方がとても多かったです。そういう選択肢があるということを知るきっかけになってほしい」と話す。
元々、同社でリノベーションを行ったつむぱぱ氏。同氏のDIYなど家に関する投稿を見たフォロワーから、住まいの相談がよく届いていた。そこで、それらの悩みに応える方法がないか同社に相談し、同コラボがスタートした。
マーケティングソリューション本部・菅ななえ氏は「お客様が自然な形で情報を受け取りやすいようにしています。『リノベる。meets』とは企画内容は違いますが本質は同じ。お互いが持っているお客様との信頼関係を少しずつ持ち寄って、安心して知ってもらうきっかけになっていると思います」と話す。
今後のコラボレーションの展開について、コンスタントに続けていくことが重要と千葉氏は語る。「売り上げに直結する動きではないかもしれませんが、10年、20年後の僕らの立ち位置を左右する動きになることは間違いありません。これからもプロジェクトを仕込んでいきたい」
ワークショップでは間取りの作成などが行われた
事例(2)トラサン
「トラ3匹」でブランディング
グッズ展開、年間50万円
創業者のあだ名が「トラサン」だから社名は「トラサン」、会社のロゴはトラ3匹。そんなリフォーム会社がトラサン(埼玉県久喜市)だ。1999年の創業時に誕生し、さまざまなグッズ展開がブランディングにつながっている。年間のグッズ費用は約50万円。
さまざまなグッズを展開
グッズはこれまでファイル、ボールペン、タオル、トートバッグなどを製作している。例えば、ファイルは透明に金色のロゴとホームページのURLのみのシンプルなデザインだ。1年に1回3000枚ほど発注し、費用は5万5000円。来店した新規顧客への案内や、見積もり提出、近隣挨拶の時などに渡している。
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