高級賃貸仲介会社がリノベ事業本格化

デザイナーズマンションや高級賃貸に特化した仲介事業を手掛けるスタイルプラス（愛知県名古屋市）では、リノベーション賃貸事業を強化している。これまで30室のリフォーム実績。今後さらに数を増やしていく。

事業はグループのプラスデザイン（愛知県名古屋市）が担当し、室内のデザイン、入居者付けを行う。実際の設計・施工は協力会社が手掛ける。

特徴はデザイン性の高い物件の仲介実績を数多く持つ経験を生かし、ローコストで高級感のあるリフォームを行う点だ。

高級感のあるデザインが特徴

1972年竣工の「主税ビル」リノベーションプロジェクトでは、60平米、2LDKの和室を再生。この部屋は築年数が古く、駅から徒歩15分という立地もあり、家賃を4万5000円に下げても、２年半空室だったが、リフォーム後、2週間で新規の入居が決まった。家賃も7万2000円に上昇した。

壁を抜き、21帖の大リビングを作り、内装はカラーのクロスをさまざま組み合わせ、キッチンも新たなシートを貼って再生。全面的な改修にもかかわらず、既存の設備などは極力利用して改修費は120万円に抑えた。

「仲介の実績からどのようなデザインが人気なのかを肌で分かっているので、リフォームの際には入居率が改善されるところを優先して直していきます。例えば、壁クロスも原状回復のように全て真っ白に再生するのではなく、１面だけ赤いクロスを貼ってアクセントとするような工夫を凝らし、お金をそれほどかけなくても特徴ある物件に仕上げることがポイントです」（兼田知英社長）