生産性向上に向けてデジタルシフトが進む中、システムに業務がうまくかみ合い、業績アップにつながる成功事例もあれば、導入した個々のシステムを使いこなせず、現場に混乱を生じさせてしまうケースも少なくない。シンプルハウス(大阪府大阪市)は、これまで複数のシステムで管理していた業務をANDPADに情報を一元化したことで、業務効率化に成功した。
データを一元化し、コミュニケーションを円滑に進めたことで、ANDPAD導入後は、間違った図面・仕様のままで現場が進行するトラブルや設備の誤発注も削減した
関西のリノベーション業界の草分け的存在のシンプルハウス。リノベーション事業者を中心に組織されたリノベーション協議会が毎年開催している施工事例コンテスト「リノベーション・オブ・ザ・イヤー 」では常連受賞者で、実績も高い。
中古住宅購入+リノベーションと持ち家リノベーションを手掛けるシンプルハウスと、顧客の希望エリア・予算に合う物件探しをサポートするクラスカハウス(同社グループ)の2社で連携し、顧客のニーズに対応している。不動産購入に伴うリノベーションと持ち家リノベーションの割合は半々だ。また、家具や雑貨の販売とともにリノベやライフスタイルを提案する「インテリア&リノベーションストア」も市内に2店舗を展開。主に20~40代の顧客層を想定。店舗を入り口に、リノベーションを身近に感じてもらい、今後住宅購入を検討していく潜在的な顧客との接点づくりを早期段階で行っている。
リノベーションを前提とした中古物件選びからトータルでサポート。インテリア&リノベーションストアでは家具や雑貨も販売
以前より積極的にシステムを導入しての業務効率化を図ってきた同社。グループウェア、セールスフォース、個々のコミュニケーションアプリなどさまざまなツールを導入し生産性の向上に取り組んできた。ただ、一方で情報が集約されずに煩雑な状態になることも。
そこで施工管理システムとして導入したANDPADに顧客情報、物件情報、スケジュール情報をまとめ、一元管理するようにした。システム導入前は、工程表をオリジナルで作成していたが、全てを同システム上で管理するようにデジタルシフトを図った。同社が目指すのは「お客様を中心とした情報の一元管理」だ。
管理している情報量も膨大になることから、重要なデータが埋没したりすることがないように運用に関してはルールを明確化し、保存情報を企業資産として管理運用できるように努めている。
導入後の効果として社内外のコミュニケーション向上によって、トラブルも未然に解決。ロスも減少し、案件ごとの粗利率もアップ。ペーパーレスにもつながった。
インテリア&リノベーションストアの店舗内。家具やファブリックをはじめ、グリーンや照明、DIYに使えるパーツ類が揃っている。写真は、ストアコーディネーターの大宅由布氏
【企画開発部マネージャー/鹿熊佳恵】
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