総合建設会社であるフジタ(東京都渋谷区)は住宅設備機器の製造販売を行う長府製作所(山口県下関市)と共同で寝室用パネルエアコン「眠リッチ」を開発した。赤外線の熱移動を利用し温度調整を行う、風と音を抑制することに成功した放射冷暖房システムだ。
体感ルームにて見学も可能
フジタ
室内機には高い熱エネルギーを持つ空気をゆっくりと放出することができるハイレンジ・薄型ヒートポンプエンジンを採用。一般的なエアコンよりも冷却または加熱された空気を作り出し、ゆっくりと放出することが可能となった。冷却加熱された空気がパネルに伝わり、熱エネルギーを赤外線へと変化させ室内の冷暖房を行う。開発時、結露が起きる事が課題だったが、室内機にて冷却加熱を行う際に除湿をする。また、パネルに同社独自開発のポリエステルを使用した特殊繊維を編み込んだ通気性の良いサーモテックファイバーを使用。これらにより、結露を防ぐことが可能となった。
設置は100mmの折上げ天井に行う。そのため、天井の改修リフォーム時に提案を推奨。折上げ天井でない場合でも、内部エアコンが下に飛び出す形となるが、設置は可能。
「風や音が抑えられ、ほこりも巻き上げません。一般的なエアコンは温度変動が1.5度程度起きますが、眠リッチは室内のベッド、壁、床に蓄熱されるため0.3度程度しか変動が起きません。より良質な睡眠を取ることができます」と経営改革統括部次世代空調事業部商品開発部の小野幹治氏は話す。
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