500万円以上のリフォームを年6320棟を手がけ、本紙11日号発表のランキングで1位に輝いた住友不動産グループ(東京都新宿区・グループ年商9174億円)。リノベブランド「新築そっくりさん」を手がける同社の戦略を、事業本部長の加藤宏史氏に尋ねた。
【リポート/編集部 芦原拓】
工事費用:500万円代(ワンフロア)
■工事内容
・構造補強
・住宅設備=全て一新
・内装=一部改装
・間取り=一部変更
・外壁=一部補修
・サッシ=一部交換
■ポイント
・和室とダイニングを広々としたLDKに変更
・水回りを一新
定額制で消費者に安心感もたらす
なぜ多くの大型改修を受注できるのか。新築そっくりさんの大きな強みが、「完全定価制」だ。同社の「定価制」とは、着工後、不測の事態などが発生しても追加料金は発生しないこと。これが消費者の安心感を与えるのだと、加藤氏は力説する。
「当初は少ない金額で見積もりを出し、その後、追加請求をする、という商法を取る業者は多い。お客様の不安を払拭するためにも、私たちは『定価制』にしています」
参考事例として、300万円~1900万円まで7種類のモデル価格を用意。例えば、300万円だとワンフロアのみで間取りや外壁、内装の一部改装などに留まるが、1900万円になると2階建て住宅の間取り、住設、内装、外壁や屋根を一新、さらには構造補強といったあらゆるリフォームが可能になる。消費者にとっての、わかりやすさを追求する。
大がかりな工事は住宅の状態や工事内容により、手間ひまが変わるため、「定価制」を打ち出すことに二の足を踏む工務店は多い。その問題を同社では、全国各地延べ1500人の施工業者と専属契約を結ぶことでクリアしている。
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