リフォーム業界でM&Aが増えてきている。伸び盛りの企業が後継者不足で悩む企業を買収するケースが特に目立つ。また、安定した需要が見込める改修業に魅力を感じる異業種も増えたことで、リフォーム会社への注目も高まっている。
成長手段として大手傘下へ入る若手経営者も
- M&Aが増えている主な理由
買収先として中小リフォーム店人気
コロナで本業一本は不安、副業に改修業
「建設業界のM&Aは増えていますが、買収したいと人気なのはリフォーム会社です。特に目立つのは、2億〜10億円の売り上げ規模である中小企業。1億円以上の売り上げなら、譲渡は可能か否かではなく、どれだけ好条件で契約できるかという話になり、数社が欲しいと名乗り出るでしょう。年商数千万円台でも十分検討が可能です」。こう語るのは、M&Aの仲介を担うM&A総合研究所(東京都千代田区)の向井崇部長だ。
増加の要因は、主に3点ある。1つ目は、建設業界にはバブル期の30年ほど前に設立した会社が多いこと。当時30〜40代で起業した経営者が、引退を考え始めるタイミングを迎えている。「当初は社内の人材への承継を検討していても、物理的に難しくなったと相談されることが多いです。お子さんに無償で渡しても贈与税が発生しますし、右腕として活躍していたようなご家族ではない方への承継となると、株を買い取ったり、税金もかかりますから」(向井部長)

最新記事
この記事を読んだ方へのおすすめ
-
1653号(2025/06/16発行)4面
-
1653号(2025/06/16発行)4面
-
1653号(2025/06/16発行)1面
-
1653号(2025/06/16発行)10面
-
1653号(2025/06/16発行)2面