日本の電子商取引市場が拡大している。モノをネットで購入する比率=EC化率は年々上昇し、例えば家具・インテリア・生活雑貨市場のEC化率は26%。書籍分野となると42%にもなり、EC利用が当たり前になっている商材さえある状況だ。物販だけでなく施工というサービスも付属することから、リフォーム業界のECは遅れをとっているがそれでも果敢に新市場を開拓しようとする事業者もいる。リフォーム業界のEC化率は高まっていくのか、最新動向をリポートする。
年商100億円超
「ネットで住宅設備を買う人は年々増えてきていると思います」。こう話すのは9の住宅設備の販売サイトを運営するライフワン(東京都新宿区)の坂本貴志社長だ。2021年1月期決算では117億円を計上。直近1月の売上高はまだ未確定とのことだが、このコロナ禍にあってもほぼ同水準の売上高を達成したと話す。
「給湯器の遅延がなければもっと売上が伸びたはず。ただ、物流コストなどを抑制できたため、売上は前年並みでも営業利益は倍近くなるはず」と坂本社長は好調ぶりを語る。
同社がネットで販売する住宅設備は年間約12万件。例えば運営するサイトの1つ「ジュプロ楽天市場店」では、「ビルトインガスコンロ2万円台から!」といった威勢の良い宣伝文句が並ぶ。ネットで販売するのは10万~20万円程度の商材。具体的にはガスコンロ、IH、給湯器、食洗機、トイレ、温水洗浄便座、洗面化粧台、浴室換気乾燥機、水栓など。モノだけでなく職人も派遣する。

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