- トップ
- > 中古住宅・リノベーション
- > 《リノベーション物語》築130年の古民家が食堂に
わらしべ
築130年を超える古民家が、リノベーションで有機野菜食堂「わらしべ」(埼玉県比企郡小川町)に生まれ変わった。1階が食堂、2階には雑貨店とワインバーが入居する。昨年の埼玉県主催「空き店舗ゼロリノベーションコンペ」では、最優秀賞を受賞。屋根瓦の土を生かした壁やリサイクルなど、歴史を想起させるリノベだ。
見かけは大きく変わっていないものの、屋根はガリバリウム鋼板に張り替えた
使える素材は再利用、歴史を残すリノベ
今回の物件は8畳の和室が4つある古民家。かつては養蚕技術を教える場所で、「玉成舎(ぎょくせいしゃ)」という名で営業していたが、昭和後期に役目を終えてからは閉鎖。一般の住宅として3年前まで使用されていた。そして入居者転居に伴い、空き家となった。
リノベーションでは、使用されていた建材や素材を再利用している。 その一つが、屋根瓦下の土。 この土をリサイクルし、1階のカウンター席横の間仕切り壁にしている。
カウンター席の横にある間仕切り壁は、屋根瓦下の土を再利用したものだ
山下嘉彦 オーナーシェフ
「長年の雨風で固まった土から不純物を抜いて、そこに切った藁を入れています。それに水を混ぜて発酵させると、土壁の材料になる」(山下嘉彦オーナーシェフ)
さらに床は、畳を取って根太と大引きだけにした。その上に譲ってもらった木材「Jパネル」を張り、断熱材を入れて板を張り直した。

最新記事
この記事を読んだ方へのおすすめ
-
1659号(2025/08/04発行)10面
-
1659号(2025/08/04発行)4面
-
1659号(2025/08/04発行)3面
-
1658号(2025/07/28発行)12面
-
1658号(2025/07/28発行)9面