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産学連携でリノべプロジェクト地域活性と空室問題解決へ

産学連携でリノべプロジェクト 地域活性と空室問題解決へ

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 増加する神奈川県の空き家問題を解決すべく、産学連携の新たなプロジェクトが始動した。

 Y-GSA(横浜国立大学大学院建築都市スクール)NENGO(神奈川県川崎市)およびリスト(神奈川県横浜市)が共同で、賃貸集合住宅のリノベーションを通して地域活性を行うプロジェクトを始動する。

 総務省調査によると、2013年の全国での空き家率は13.5%、うち神奈川県は10.6%と過去最高の数値を記録。こうした背景をふまえ、プロジェクトでは産学連携で各々のリソースを持ち寄ったリノベーションを進め、空き家・空室問題の解決につなげていく。

ユニットのミーティング風景
ユニットのミーティング風景

 まずは横浜市内の空室率の高い中古集合住宅で「コットンハウス」(築26年、24戸)と「ヒルトップマンション」(築44年、16戸)を選定。

ヒルトップマンション
ヒルトップマンション

 ヒルトップマンションは、キーワードとして「巻き込む」ことを掲げており、商店街を中心とした周辺地域を巻き込む街の活性化をテーマに、改修プランを計画。具体的には立地上、地域のランドマークとなるため「外から活動が見える」ように窓際にパブリックスペースを設置。また屋上を地域に開放したイベントスペースにするなど住民同士の交流機会をつくる役割も担っていく。

 コットンハウスは防災をテーマとしたリノベーションを計画中。

 いずれもリノベーションで空室物件の魅力を向上させると同時に、その物件を基軸に地域を活性化、エリア価値を向上させていくのが狙い。

 また多様なバックグラウンド、文化を持った人々を集めるため、入居者は広く一般も含めて募集。一般の入居希望者にはプロジェクトメンバーが面接する。

 既に昨年11月に1回、12月に2回目のプレゼンテーションを実施、1月22日には最終プレゼンテーションも実施した。各物件の入居募集と工事も開始し、3月中には完了させ、4月から入居開始となる予定。

 新しい賃貸リノベーションモデルを確立させるため、今後は近隣地域の他物件にも同プロジェクトを適用させていく見通しだ。

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