在住ビジネス 木村康次 社長
在来工法の事業者をサポート
地盤の調査から改良工事、保険までのワンストップサービスを提供する在住ビジネス(東京都港区)。保険会社と連携し、企業ごとのニーズに合わせた工事保険の企画、商品化も行っている。木村康次社長に、サービスの具体的な内容と、今後の展望について聞いた。
タマホーム子会社としてスタート
――地盤と保険代理業がメーンの事業なのですね。「在住ビジネス」という社名の由来は。
私たちはタマホームのグループ会社ですが、タマホームが2013年に一部上場する際、地域ビルダーの立ち位置から、全国の住宅産業全般にいろんな仕掛けをしていくハウスメーカーという立ち位置に脱皮したいというフェーズがありました。
その中で、住宅産業の中で多角的にポジションをつくるために、在来工法の事業者に向け、広く新しいサービスを提供するビジネスを展開しようと2012年にスタートしたのが弊社です。社名は、ミッションである「在来工法住宅の事業者向けビジネス」の略です。
――在来工法住宅の事業者向けサービスとして考えたのが、地盤と保険代理業だったのですね。
地盤に関しては、タマホームも新築を建てる際、ずっと第三者保証を使っていたのです。しかし、引き渡し後に家が傾いたとき、保証対象外だと言われるケースもあった。とはいえお客様から見れば、それは住宅会社の責任です。こうした「保証金は出ないのに責任は問われる」という事象をなくすためには、地盤工事が本当に必要か、必要であればどんな工事が最適かを判断するプレーヤーが必要だと考えました。そこで始めたのが、地盤の調査から改良工事、保険までのワンストップサービスを提供する事業です。
――地盤の調査や改良工事をする会社は、御社が選定されるのですか。
そうですね。全国に80社、300拠点ある協力会社のネットワークの中から選定します。地盤の改良工事をする会社も全国で何百社とありますし、工法にも特色があるので、その中から審査して協力会社として契約しています。ですから、日常的に取り扱っている工法も10種類くらいはあります。それぞれの現場に適した会社を工事のスケジュールも含めて調整する、地盤の総合的なバックアップのアウトソーシング先というイメージです。

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