【インタビュー】渡辺パイプ、前期売上高は2700億円突破・19年度住設で700億円計画
・渡辺パイプが住設分野で目覚ましい成長、2018年3月期は2722億売上
・顧客件数を重視した方針で営業マンを徹底的に育成
・M&Aや業務提携も、長期的戦略として積極的に進める
渡辺パイプ 渡辺 圭祐 水と住まいの事業部常務取締役事業部長
今期は建材分野にも注力
管材・建材・電材など、あらゆる資材を供給する総合商社として業界を牽引する渡辺パイプ(東京都中央区)。営業マンを柱とした人材育成と新規顧客開拓が奏功し、近年は住設分野で目覚ましい成長を遂げている。水道パイプから始まった得意の管材分野のみならず、建材分野の拡大、地域企業のM&Aや大手企業との協業など、新たなステージに向けた動きも見せつつある。現在の概況や今後の戦略、展望などについて話を聞いた。
年間数千社を新規開拓
――2018年3月期が終わりましたが、実績はどれぐらいでしたか。
働き方改革で残業が減った影響もあり目標値の到達まではいかなかったのですが、連結で売上高は2.1%増の2722億円。単体で8期連続増収、2.4%増の2419億円でした。
――急成長している住設事業を含む「水と住まいの事業部」全体が、直近10年以上右肩上がりで伸びています。成長の大きな理由としてはやはり人材の育成・管理に成功したことが大きいようですね。
絶えず営業マンの数を増やし、顧客の開拓を進め、拠点を増やした、いわゆるロングテールな手法ですね。新卒社員も大体毎年200人近く採用し、とにかく顧客件数を重視する方針で育成してきました。10年以上前から通常予算とは別に新規開拓の目標予算を個々の支店長に与え別個の評価を与えるなどもしています。かなり小口分散しているのが強みで、1社あたりの平均単価400万円ぐらいで7万社を網羅しているので、一人当たりで20~30社・計約1億円を当している営業マン3000人ぐらいが稼働している状況です。
既存客の売上は必ず減少することを前提とし、売上の数%は毎年必ず新規開拓の予算として出しています。各地域で、ありとあらゆる業種とつながりがある強みを生かし、紹介顧客を増やすなどの方法で、年間数千社を新規開拓しています。
また事務的な業務は局所に集中させることで販管費を効率よく抑え、営業所はとにかく営業マンのみで業務に集中できる利益体質の体制も強みになっていますね。
2017年度の数字は2722億円
建材分野も伸ばしたい
――今期、2018年度はどのような戦略でしょうか。

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