・建材流通を手がける紅中の京都支店が、京町屋に移転し2年目を迎えた
・会社の強みを生かし、機能性の高い建材を利用していることが特徴
・今後は、一般開放している1階で新しいモノ・コトが生まれる空間を目指す
紅中 中村晃輔 社長
建材流通を軸に244億円を売り上げる紅中(大阪府大阪市)の京都支店が、現在の地に移転して2年目を迎えた。大きな京町屋をリノベーションした支店は2階に事務所、1階は同業や系列業者向けの勉強会の場や期間限定のギャラリーとしてアーティストへ貸し出すなど、一般にも開放している。他支店にはないスタイルにした理由を、中村晃輔社長に聞いた。
――この場所に京都支店を構えた経緯を教えてください。
現在本社は大阪ですが、紅中の創業地は京都です。京都支店は、しばらく京都府内を転々としたのですが、この建物に空きが出たということで即決しました。二条城に近いここは、偶然にも70年前に弊社が創業した地にも近く、久しぶりに「戻ってきた」という感覚です。
――リノベーションした町屋は、どのような歴史を持つものですか。
1921(大正10)年に材木問屋として建てられましたので、一般的に鰻の寝床と例えられる京町屋にしては規模が大きく間口も広い。その後は大学の女子寮などに使われながら、弊社が入る前は足場会社の倉庫兼従業員の住まいでした。賃貸借契約は2017年4月、着工が8月末で、3カ月たった同年11月25日に事務所を移しました。2階の事務所部分を約3カ月という短期間で先に仕上げてもらい、あとのキッチンなどは、それから約1カ月後に終了しました。
―― 最も時間がかかったのは、どの工程ですか。

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