ハンスグローエ ジャパン 石川敦 社長
快適性ニーズ増、提案に付加価値を
ドイツの水栓金具メーカー、ハンスグローエの日本法人ハンスグローエ ジャパン(東京都品川区)。意匠性の高さと技術力が評価され、ラグジュアリーホテルでの採用は約7割という圧倒的なシェアを持っている。在宅時間の増えた今、住まいをリラックスできる空間にしたいというニーズからますます注目を集めている同社の石川敦社長に話を聞いた。
【聞き手/企画開発部 長田京子】
「レインダンス」でブランド認知を確立
――まずは簡単にハンスグローエジャパンの歴史を教えてください。
ハンスグローエは1901年に創業し、ハンスグローエジャパンは2003年に設立しました。当時、ハンスグローエはヨーロッパとアメリカを中心にした会社だったのですが、中国で工場を設けたことを皮切りにアジアに軸足をきちんと置こうということで、日本にも子会社をつくることになりました。
――当時の日本での認知度はどれくらいあったのでしょう。
セラトレーディングに90年代後半からハンスグローエの商品を扱っていただいていて、取り扱い商品の一部としてありました。また、TOTOにハンドシャワーのOEMの供給をしていた時代もありました。しかし、ブランドの認知度は極めて低かったと思います。グローエが90年代初頭から日本で活動されていて、輸入水栓やシャワーというとグローエというイメージができていましたね。
――改めてハンスグローエとグローエの関係性を教えていただけますか。
ハンスグローエは創業者の長男が引き継ぎ、グローエは次男のフリードリヒ・グローエが立ち上げました。しばらくは兄弟会社だったのですが、グローエを外部に売ったことで資本関係が70年代に切れています。日本だけでなくドイツでも混同している方はそれなりにいらっしゃるようです。
――ジャパンを2003年に設立し、そこから日本でのブランド認知を確立したのが2000年代はじめに登場したシャワー「レインダンス」でしょうか。

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