NCK 田口道之 社長
新体制で高性能塗料を周知・拡大
塗装するだけで最大7度も室内温度を下げる効果を出した特殊セラミック配合の高遮熱塗料「アドグリーンコート」。塗料の販社であるNCK販売は今年1月に社名をNCK(東京都港区)に変更した。加えてメーカーである日本中央研究所からアドグリーンコートの製造、商標等の全権利を譲り受けたことで、さまざまな機能性塗料の販売強化に乗り出す。田口道之社長に今後の戦略を聞いた。
高い光熱費削減効果
――アドグリーンコートの製造・販売権が完全移行されたのですね。
日本中央研究所の販社として、2016年からアドグリーンコートの販売を行ってきましたが、このたび、メーカー機能を引き継いたことで、製造・販売といった役割を一本化しました。あらゆる対応へのスピード感アップ、海外戦略のベースづくりといったところが主な狙いです。
――社名も新たになり、まずはどのような戦略を打ち出されていきますか?
戦略の柱は大きく3つです。1つ目は、アドグリーンコートを中心とした既存商品の販売強化。当社はこの4年間、ずっと増収増益を上げてはいますが、その売上曲線はあくまでも緩やかです。コロナというイレギュラーな事態を経験したこともあり、やはりこれからは攻撃的な戦略も必要だな、と。二次曲線的な売上利益を出していくためにも、アドグリーンコートを中心とした既存商品の広報に力を入れていこうと思っています。
――主力商品であるアドグリーンコートについて、改めて特徴を教えてください。
セラミック配合の水性遮熱塗料ですが、大きな特徴は、排熱効果を持つセラミックを含有している点です。これは、スマホ等電子機器の半導体封止材にも使用されているもので、熱を空気中に逃がす作用があるので、塗膜自体が熱を持ちません。2300平米のカー用品店の屋根に塗ったケースでは、室内温度上昇を2~7度抑制したという効果も確認されていて、光熱費は年間約700万円削減されました。
――水性塗料ということも含め、CO2削減にも貢献できますね。

最新記事
この記事を読んでいる方は、こんな記事を読んでいます。
- 1656号(2025/07/14発行)11面
- 1655号(2025/07/07発行)19面
- 1655号(2025/07/07発行)16面
- 1655号(2025/07/07発行)17面
- 1653号(2025/06/16発行)12面