匠屋 宮澤和彦 社長
割れ・汚れに強い塗り壁材、Sto社製品を材工で安定提供するネットワーク「JSPA」がこのほど発足した。世界シェアナンバー1を誇る塗り壁材を使い、左官業界の人手・技術不足を解決するのが狙いだ。運営する匠屋(長野県塩尻市)の宮澤和彦代表に、立ち上げの経緯や今後の展望を聞いた。
10年保証が付く塗り壁材
――JSPAとはどのような組織でしょうか。
世界シェア1位の塗り壁材「Sto」の施工認定合格者のみが入れる組織で、各県2~3社ずつが協力して、エリアごとにSto施工のプロフェッショナル集団を作っていく予定です。高い品質と技術を提供する左官職人を育てていけるので、まずは元請けである工務店さんが安心して塗り壁の仕事を発注できるようになる。その結果、多くの受注を取れるようになるので、左官屋さんにもより仕事を回していけるようになります。
――Stoは他社では使われていない材料なのですか?
日本でも数社が並行輸入で仕入れていると聞きますが、10年保証といったお約束ができるのは、当社のような正規販売代理店だけになります。この、「どこでも買えるわけではない」というのが差別化につながる強みの一つ。確かな品質を保証できるので、価格競争にも巻き込まれなくなります。
――保証ができるほど、割れや汚れに対して自信があるのですね。
割れと汚れにとにかく強い塗り壁材です。割れに対しては、壁全体を覆うようにメッシュをベースコートで伏せ込むので、そのメッシュが引っ張りの力に耐えることで乾燥による割れを大幅に抑えます。汚れに関しては、毛羽立った表面が水や汚れの粒を取り込みながら転がり落ちる「ロータス効果」を持っているので、ワックスのように水をはじきます。

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