穴吹興産グループ 高柿力也氏 ストックマンション事業部長
賃料収入と売却益のハイブリッドモデル
穴吹興産グループ(香川県高松市)は、不動産事業を中心に41社からなる企業だ。2010年開始の買取再販事業は、賃貸中の区分所有マンションを取得し保有、入居者の自然退去後にリフォームを施し、中古市場で販売するモデル。売上高は41億5500万円だ。高柿力也ストックマンション事業部長に、戦略やグループのシナジーなどを聞いた。
【聞き手/編集長 金子裕介】
固定費は賃料収益でカバー
――主事業は新築マンション開発ですが買取再販もかなりやられています。
新築マンションはフロービジネスなので外部要因に左右されやすい側面があります。そこで賃料収入と売却益という、フローとストックのハイブリッドなビジネスモデルを構築しました。現在、ストックマンション事業部の利益の6割が保有している物件の賃貸収益、4割が保有物件をリフォームして売った売却益というイメージです。
――2019年6月期は買取再販の仕入戸数250戸、販売戸数202戸、売上高52億6700万円でした。前期実績は。
前々期は一棟リノベ物件があったため変則的でした。2020年(前期)は、仕入れが211戸、販売戸数は147戸、売上高は41億5500万円でした。今期は販売は順調ですが、コロナで売り物が減少しています。賃料の利益で固定費などは賄えていますので、極端にアグレッシブな仕入れを控えるスタンスで量的拡大より、利益重視の仕入れをしています。加えて、ストックの保有戸数を増やしています。
――どんな物件を仕入れていますか。
当社単体は100%、マンションです。関東と関西で少し違いますが、平均の築年数はおよそ27年、面積66平米くらいのファミリータイプです。仲介会社経由が9割以上ですが、今期からリースバックに注力していて、売主さんからの直接仕入れを増やしたいと思っています。仕入れ価格は、前期は平均約1600万円、販売価格は2500万円ほどでした。
――リフォームを行う割合は。

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